空と無と仮と

見えない敵と必死に戦う元朝日新聞記者

慰安婦報道訴訟、元朝日記者の敗訴確定 最高裁 

 韓国人元慰安婦の証言を書いた1991年の朝日新聞記事を「捏造(ねつぞう)」と記述され名誉を傷つけられたとして、元朝日新聞記者で「週刊金曜日」発行人兼社長・植村隆氏が、西岡力(つとむ)・麗沢大客員教授と「週刊文春」発行元の文芸春秋に賠償などを求めた裁判で、最高裁第一小法廷(小池裕(ひろし)裁判長)は植村氏の上告を退けた。名誉毀損(きそん)の成立を否定した一、二審判決が確定した。11日付の決定。
 東京地裁は、日本軍や政府による女子挺身(ていしん)隊の動員と人身売買を混同した同記事を意図的な「捏造」と評した西岡氏らの指摘について、重要な部分は真実だと認定。東京高裁は指摘にも不正確な部分があると認めつつ、真実相当性があるとして結論は支持していた。(阿部峻介)

朝日新聞デジタル 2021年3月12日 18時36分 


凄まじいばかりの弁護団がついていたようですが、
それでも最高裁で敗訴ということですね…
ある種「逆ギレ裁判」だった長い長い年月は、
無駄にならなかったことだけを祈っております。

さてさて、
この結末に当の本人はどう思っていらっしゃるかと、
「植村裁判を支える市民の会」のウェブサイトを拝見。
公正を期すために声明文を引用させていただきます。




植村隆氏の声明
 
 本日、最高裁の決定を受け取りました。これで、西岡力氏らを名誉毀損で訴えた植村裁判東京訴訟での私の敗訴が確定しました。極めて不当な決定です。最高裁は、植村裁判札幌訴訟(対櫻井よしこ氏裁判)に引き続き、歴史に汚点を残す司法判断を再び下しました。
 
 西岡氏は『週刊文春』記事の談話で、私が1991年8月に朝日新聞に書いた元日本軍「慰安婦」金学順さんの証言記事を「捏造」と決めつけるなど、私に対する「捏造」攻撃を繰り返してきました。西岡氏は談話で、金学順さんが「親に身売りされて慰安婦になったと訴状に書き、韓国紙の取材にもそう答えている。植村氏はそうした事実に触れ」ていないと述べましたが、それが事実ではないことが東京地裁の被告本人尋問で明らかになりました。西岡氏は虚偽の根拠に基づいて、私を攻撃していたのです。記事を「捏造」と断言されるのは、ジャーナリストにとって「死刑」宣告のようなものです。しかし、西岡氏は私に直接取材すらしていませんでした。

 この西岡氏のフェイク言説が、すさまじい「植村捏造バッシング」を引き起こしました。多数の人々がバッシングに加わり、その結果、私は内定していた大学の教授職を失いました。当時、高校生だった私の娘の顔と実名が悪質なコメントとともにツイッターやインターネットなどにさらされ、「娘を殺す」という脅迫状まで送られてきました。私が非常勤として勤務していた大学に脅迫電話をかけた犯人の一人は逮捕され、罰金刑を受けました。娘をツイッターで誹謗中傷した一人は裁判で責任が問われ、賠償金を支払いました。しかし、「植村バッシング」を引き起こした張本人である西岡氏の責任が全く問われていません。異常な司法判断と言わざるを得ません。

 また西岡氏は、私が1991年12月に書いた記事について、著書などで、金学順さんがキーセンに売られたことを書かなかったから「悪質かつ重大な捏造」だと決めつけました。私たちは、この主張を打ち崩す新たな証拠を発見し、東京高裁に提出しました。日本政府を相手取った訴訟を準備していた金さんが初めて弁護団の聞き取り調査に応じた1991年11月25日録音のテープです。ここで金さんは「キーセン」について一言も触れていません。私は記事の前文で「弁護士らの元慰安婦からの聞き取り調査に同行し、金さんから詳しい話を聞いた。恨の半生を語るその証言テープを再現する」と書きました。証言テープで触れられていない内容を記事に書くはずがないのです。ところが、高裁判決はその新証拠を正当に評価しませんでした。

 こうした一審・二審の判断を最高裁が追認したのです。西岡氏は裁判期間中の2016年5月23日付で、櫻井よしこ氏が理事長をつとめる「国家基本問題研究所」の「ろんだん」に、こう書いています。「私は1991年以来、慰安婦問題での論争に加わってきた。安倍晋三現総理大臣や櫻井よしこ本研究所理事長らも古くからの同志だ」。つまり私は「アベ友」相手の裁判で相次いで敗れたのです。昨年11月19日に安倍晋三前首相は、自身のフェイスブックに札幌訴訟の最高裁決定を報じた産経新聞の記事を引用し、20日未明には「植村記者と朝日新聞の捏造が事実として確定したという事ですね」と書き込みました。しかし判決に私の記事を「捏造」と認めた記述はありません。これは完全なフェイク情報です。私の抗議で、安倍氏はこのコメントを削除しました。私の記事が「捏造」ではないことを改めて証明する機会になりました。同時に私は巨大な敵と闘っているということを改めて実感しました。

 櫻井氏は自分の文章に、金学順さんが1991年提訴した際の訴状について「14歳の時、継父によって40円で売られたと書かれている」と書きました。しかし金さんの訴状にそのような記述はありません。今回の札幌訴訟で私の指摘を受けて、自分の記述が間違っていたことを認め、雑誌WiLLと産経新聞に訂正を出しました。裁判の結果は、残念ながら敗訴となりましたが、金学順さんが元「慰安婦」として勇気を持って名乗り出たことをいち早く伝えた私の記事の歴史的意義は、西岡氏や櫻井氏らの攻撃でも損なわれていないことが、改めて確認できました。今回の裁判結果にひるむことなく、故金学順さんら元「慰安婦」をはじめとする戦時の性暴力被害者たちの名誉や尊厳を守るため、「アベ友」らによるフェイク情報の追及を続けていきたいと思います。

2021年3月12日、元朝日新聞記者 植村隆



「植村捏造バッシング」って、
まるで首謀者や黒幕が西岡氏だということを訴えていますが、
実行犯と何か直接的な繋がりがあるというのでしょうか?

勿論、実行犯は「クズ野郎」で「クソ野郎」です。

ただし、そういった連中と西岡氏が、
何らかのつながりがあるというのなら、
その「証拠」を提示すべきです。
それができないのなら、
あるいは最初から存在しないのであれば、
ただの「西岡バッシング」ですね。

これは第三者に首謀者や黒幕だと、
意図的恣意的に「混同」させる論法です。
これは本来は別のものであった、
「挺身隊」と「慰安婦」を
意図的恣意的に「混同」させた、
植村氏自身が書いたあの記事と同じ論法です。

結局、な~んにも変わっていないのですね…


「私は巨大な敵と闘っていると」
「「アベ友」らによるフェイク情報の追及を続けていきたい」

「巨大な敵」ってなんですか?
進撃の巨人ですか?
「アベ友」って誰のことですか?
ま、「ネトウヨ」って言ったほうが若者にも通じるかと思いますよ…

そもそも、この人は何と戦っているのでしょうか?
自分には見えない敵と戦っているような気がします。

ま、少なくとも歴史学という学問や、
学術研究ではないことだけは確かだと思います。



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