JR美瑛駅
9月21日 美瑛駅に立ち寄る。日本人より海外からの観光客の方が多い。
特に中国・台湾からの観光客が多い印象だ。
列車の発着案内の放送が多国語で駅の外に響き渡っていた。
今回、展示が新しくなった前田真三写真ギャラリーの拓真館に行くのが目的。
拓真館は1987年の開館以来何度も訪れた風景写真家の聖地ともいえる場所である。
美瑛が有名になるきっかけとなった前田氏の美瑛、富良野の作品群が展示されている。
現在は孫の景氏により運営されており、景氏の作品群も展示されていたが
真三氏の作風に何となく似ていると思った。以前来た時はガラスケースに
収まっていたリンホフなどの氏の愛機達は、今回しっかりハスキーとジッツオの雲台に
セットアップされて館内で展示されていたので間近に見ることが出来た。
作品は載せられないので展示されていた機材を紹介する。
ドイツ製4x5(シノゴ)判のリンホフスーパーテヒニカV 奥はハッセルブラッド、
三脚はプロ定番中の定番ハスキー(自分も20年以上使っているが手放せない)
このリンホフで数々の作品群を撮影してきたかと思うと感慨深いものがある。
ちなみに自分のシノゴの大判カメラはリンホフマスターテヒニカ
後期型と三脚はハスキー。(気分だけ前田真三)
60年代から90年代の中期にかけてはリンホフを愛用する
プロの風景写真家が多かった。今はデジタル全盛だが。
初期の作品群はほぼこれで撮影されてきた。後期はハッセルが多かったと思う。
フィルムもまだフジのベルビアが無い頃はコダックのエクタクロームEPRがメインだったようだ。
自分もEPRをよく使ったが乳剤のアタリに当たると発色が派手過ぎず自然でかつ鮮やかだった。
廃版になる前にひと箱購入し記念に保管している。
現在の4x5のリバーサルフィルムは銘柄も減り20年前の10倍以上の価格になってしまい、
パシャパシャと気楽にシャッターを押せなくなってしまった。
トヨフィールドの8x10とジッツオの三脚
8x10は重くて撮影するのが大変だがトヨはガッチリしているのでカメラぶれは少ない。
仕上がった8x10のポジをルーペで見ると感動してしまう。
自分の8x10カメラはナガオカの木製フィールドカメラで柔いので取り扱いに注意が必要。
8x10のリバーサルフィルムは今買うとひと箱5万円もするのでとても新品は買えない。
なので知り合いから期限切れのものを譲ってもらい、冷凍保存している。
1987年の開館当時、前田氏がここから撮影したポジフィルムがこのガラス窓に貼ってあった。
館内にポジも展示してあったがそれらはデュープと呼ばれるコピーフィルムで本物ではない。
9月21日 この日の泊まりは上富良野日の出公園オートキャンプ場、夜は寒かった。
隣に家族連れがテントを張ったのだが、そこの家族の母親とおぼしき人のその子供
達へのまるで司令官のごときあれこれ仕切る声がデカくて夜中までうるさかった。
自分の声がキャンプ場に響き渡っているなど想像できないのだろう。
翌朝、話しかけてきたオーストラリアからの夫婦サイクリングキャンパーが
Blue pond(青い池)に行くと言っていた。ガイドブックでお勧めになっているらしい。
その先にある白髭の滝もいいよと勧めておいた。
昔は青い池は知る人ぞ知る所で車を停める所も無かったが、Appleが壁紙に採用
するなどすっかり有名になってしまい、森を切り開いて観光バスが停まれる
大駐車場が整備され大勢の観光客が来るようになり、昔の神秘さがなくなってしまった。
キャンプ場から丘に登ると曇りがちであったが十勝連峰を眺めることが出来た。
9月22日 旅も終わりに近づき南下して苫小牧に向かう。
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