ここでは、安部晋三が再度政権を投げ出した理由について分析してみる。これによって、その後始末をする管政権の命運が左右されるからである。
安部晋三が腹痛を理由に再度政権を投げ出したのは、①出鱈目な新型コロナ対策への批判によるストレス ②新型コロナ渦による経済不振とそれに関係する日産の経営危機の可能性が見えてきたこと ③桜を見る会の再告発受理の可能性 ④菅原前経産大臣の検察審議会による強制起訴の可能性 ⑤河合夫妻事件の全容解明 ⑥野党一本化が進み選挙での大幅議席減が見えてきた の以上6点であろうか。
上記のうち③~⑤は政権の法律参謀とも言われた黒川氏不在による影響であり、野党が何故黒川氏のクビを取りに来たかというのがわかるというか、野党の作戦勝ちとも言えるであろう。
⑥について、昨今の世論調査の結果から以外な感を持つ人も多いと思うが、世論調査は選挙を占う上で参考にはなるが分析資料としては十分ではないと言える。これは、選挙制度と選挙で重要なのは投票する人と後援会等実働部隊にあるということに起因している。なお、これについえては「三春充希(はる) ⭐みらい選挙プロジェクト」において非常によい定量的な分析がなされているので、これを参考にされたい⇒(みらい選挙プロジェクトリンク)
以上①~⑥が安部晋三が政権を再度放り出した大まかな理由であろうが、管首相はこれらに対処しなければならない辛い立場にあることを承知した上で総理の座を引き受けたのだから大したものだと思う。が、野党はここが攻め所であろう。まさに、この点が小沢一郎氏が「現在の菅政権については「あんなひどい安倍政権をそのまま引き継ぐなんてとんでもない。菅義偉首相の新しい体制も非常にもろい部分を多く含んでいる」と批判した。」と指摘した背景にあるのであろう。⇒時事通信記事リンク