米大統領選について、不思議なことに安倍政権支持者を表明しているものの中にトランプ支持・トランプ勝利を表明しているも者が多い。これはストレスにより再度政権を放り出した安倍前首相とトランプ大統領が良好な関係を結んでいたことによるのであろう。それにしても、彼らが、アメリカの民主党を日本の民主党と比定し、何故か米民主党叩きに勤しんでいる姿を見ると「こいつら、頭大丈夫か?」と思ってしまう。少しは米社会について勉強しろよと。ネットでトランプ陣営が流したツイッターの邦訳を読み、それを仲間内でイイネを押しながら拡散しているから、的外れな事をして恥も外聞もなく盛り上がっているのであろう。
さて、次期大統領選について、バイデンとトランプのどちらが勝利するかであるが、私はバイデンが勝つ可能性が高いと予想しておく。理由は下記のとおりである。
Ⅰ 過去の米大統領選からすると、現職有利
Ⅱ 但し、経済状況が悪いと現職有利のパターンは崩れる○ 戦後、現職で落選したのは、カーターとパパブッシュだけであり、それは経済がネックになったと言われている。○ 具体的に言えば、失業率及び実質賃金上昇率に左右されると、私は分析する。○ 失業率に関して言えば、大統領選時に過去10年ほどと比べ高い状態であり、併せて上昇局面にある場合。かつ実質賃金について言えば、上昇率がマイナス局面にある場合。以上二つの条件が揃った時に現職大統領の再選に赤信号が灯る。カーターとパパブッシュの時はどうであったかというのは、右の内閣府のリンクで確認してもらえればわかるであろう。⇒内閣府資料リンク
Ⅲ 今現在のアメリカの経済状況は、新型コロナの影響で現職不利と言える ○ 米国の失業率は本ブログを書いている段階で8.4%。5月発表の14.7%より改善著しいものの、オバマ政権の時は5%前後、新型コロナが米国において大流行する前の3月発表の失業率は3.5%であることを考えると、トランプ大統領の再選に黄色信号が点っている状態であると言えよう。○ そこで、鍵となるのが実質賃金上昇率である。今現在の確認し得る統計資料では判断仕様もないのだが、新型コロナによる影響でマイナスになった場合、トランプの再選は相当厳しいものとなるであろう。
以上は、経済指標の極一部を使用した簡単な見通しである。その他、社会の分裂を煽るトランプの政治手法に対する伝統的共和党支持者達の嫌悪等の要因も選挙結果に影響してくるのであろうことを考えると、米社会に存在する反エスタブリッシュメント感情、白人ナショナリズムを利用するだけといってよいトランプが再度米国民の多数の支持を集め得る※かは疑問である。
※ 米大統領選は選挙人による間接選挙であるため、比較多数票獲得者が当選するわけではないことは承知した上での記載。
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