前回、移ろいについて考えるとチラと書いたけど、今年は職場内の人の動きも昨年とちょっとした違いがあった。
職場の常として人の出入りというのはどうしてもあるものだけれど、昨年はやめる人は成績がふるわない人だった。
今年は成績がいい人、管理職だった人も新天地を見つけて会社を去っていった。
成績がいい人、の方は私の隣の席だった。仲良くないので殆ど話さなかったけど、かつて保険会社の営業部長をしていた
ほどの人で商品知識もあり、機転もきき、営業マンとしての実力は文句なしだった。社長夫人だった時期もあり、気前も良いようだった。
こうした人が慎ましく暮らすというのはなかなか難しいようで、社内的にも業績減少で慎ましさが浸透したころ、優秀な同僚たちに投資話を持ち
掛けるようになった。相手を選んでいて、投資の勧誘ができそうな人だけを誘っていたので私に声はかからなかったけど、ネズミ講だ。
騙す側にまわってお金を儲け続ける事に挑戦するという生き方は普通なかなか出来ないというかやりたくない。
うちの会社は副業禁止なので、こっそり両立すればいいのだが、仲間を増やせばそれだけ自分の実入りになるし、
もともと営業会社だから、こういう人を誘えばのちのち自分も助かるという優秀な人材もいる。結局会社の掟に触れない両立が難しく
自分から退社。この人らしいな。凡人の発想じゃないなと変に感心してしまった。
熱心に勧誘されていたトップ営業マンのよっしーは涙を浮かべて寂しがっていた。こんな人にネズミ講を熱心に勧誘されたら
普通は迷惑でしかないと私なんか思うけどね。よっしーも勿論断ったみたいだが、「このまま話聞いてると始めちゃいそうだから」
って断ったらしい。始めれば自分も結果を出せる自信はあるのだ。
いやー凡人にはわかんない葛藤だ。
こんな時、世の中には色んな道があることを改めて思う。腕に自信があり、やりたい事があれば会社を立ち上げるとかSNSで発信して自分
の考えを世に問うこともできるが、優秀な自覚はあるけどやりたい事はない、人より沢山お金は欲しい、王道でない道でもうまく身をかわ
していける自信もあるとなれば、そして本業が不況のあおりを受けているとなれば踏み込んじゃうんだろうね。
最近入ってきた新人の中にも才能溢れる人がいるようである。才能をどう使うか。人それぞれなのを遠くから見てるのもなかなか興味深い。
そんな中、自分はちゃんと自分らしい選択が出来てるか、ただ何もしないのは選択じゃないからねと自分に言い聞かせる必要はあるなーと
思った次第。
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