久しぶりにインド映画を観に映画館へ。元々インド映画好きで上映情報をマメにチェックして、家からはるばる行く小さな映画館での
上映を楽しんでいたが、遂にTOHOシネマズでしかも錦糸町で観れるようになった。上映時間も深夜に追いやられているわけでもなく、
そこそこ盛況である。
この作品はインド映画の日本での今までの興行収入の記録を更新し、4億円とのこと。
キムタクのマスカレードホテルが40億だそうだからまだ全然浸透してないわけだが、ここまでこれただけでも感慨深い。
舞台は1920年代英国統治時代のインド。植民地として様々な暴力行為がまかり通る中、強引に誘拐された部族の娘を救うために
デリーに乗り込む村の守護者ビームとイギリス人の侵略行為で両親を殺され闘争に必要な武器の調達のために警察官として潜伏するラーマ。お互
いの使命のため力を合わせたり、裏切ったりしながらも最後は力を合わせて互いの目的を達成するというシンプルなストーリー。
何しろインド映画ならではの迫力と壮大さと熱いエネルギーに圧倒される。ストーリーの性質上流血シーンも多く
気が滅入りそうになるが、破天荒なストーリー運びもあってリアルに怖いわけでもない。
日本人の価値観では信じられないシーンも沢山ある。例えば
たった1人で暴動のため集まった数千人のインド人の大群に飛び込み制圧に成功するラーマ。
部族の娘を救うため、暴君の屋敷に動物を連れて乗り込むビーム。銃を持った傭兵が多くいるにもかかわらず
何故か動物たちには命中せず、簡単に襲い掛かられてしまう。動物が銃を持つ多数の兵と互角に戦うのである。
これだけではなく、そんなことあるはずないシーンが次々繰り出される。
日本人にインド映画が浸透しきらずせいぜいブームで終わっていたのはこんなとこかなと思う。日本じゃコメディ映画でもここまでしない。
しかし、この破天荒さが竜巻のようなスケール感を連れて来る。これが楽しいと思うかどうか。
ここがインド映画にハマれるかの分かれ道。ちなみに私の場合はダンスシーンが大好きでダンス目的なので展開の不自然さ、日本人との
感覚の差には目をつぶれる。
最後のエンドクレジットでは主要キャストがダンスするシーンが出てきて大満足。インドの歌とダンスとスケール感を堪能した
3時間。終わってみると感覚違うからこそ面白いんだと思った。万人にお勧めは出来ないが非日常感を楽しめますよ。
後日談:その後知ったのだが、この映画、今年のアカデミー賞、歌曲賞にノミネートされており、全世界興行収入200億を超える大ヒットなんだとか。
そもそも本国の市場が大きいってのあるけどエンターテイメントも多様性の時代で頼もしい。
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