仰向けに横たわった彼に、騎乗位で行為をしようとするなら、
まずは、何からしたらいい?
早朝から、私の脳は、冴えてしまって、
その光景が、スラスラと文字に変わる。
そして、日曜の約束を
いとも容易く破ってしまう。
Mの降臨。
彼に怒られることも、快感に変えようとするMは、
この時間にラインを送るのは、危険すぎる行為だと、わかっていながら、
歯止めが効かなくなっていた。
そんな私を
彼はちゃんと受け止めてくれて、
彼の上にまたがる私に、キッパリと言い放った。
リアルなきみは、
恥じらいがあるのに、
ここでは、大胆になるんだよね。
今は、
行為の真っ只中にいてるからね。
それを聞いた途端、
私は、一瞬我に帰った。
Mが支配する時の私は、
痛みも寒さも感じない。
尿意さえも忘れ去られる。
ただ、快楽を求めるためだけの脳が支配するわけだから、
恥じらいも、罪悪感も、
何もない。
彼は、私のことを
アクセルを踏んで、エンジンを唸らせてるのに、
ブレーキも踏んでるんだと例える。
そのブレーキを踏んだ足を
安全な場所で、離せるようにできればいい。
それか、そのまま2人で、渓谷に落ちてゆくか。
日曜の朝、こんなにやりとりができるなんて思いもしなかった。
もう、既に私は充分満たされていた。