4月12日 火曜日 成田→広州
【マイレージで無料フライト】
ANAのマイレージポイントがたまって、広州(こうしゅう/グァンヂョウ)までは行けることがわかった。それなら、懸案の雲南に行こう。面倒くさいビザがいらない15日間で帰ってくることにする。booking.comで最初の広州の宿だけ予約して、あとは移動も宿も行き当たりばったりで。
【まだ揺れる】
当日、出かける前から緊急地震警報が何回か鳴る。成田空港に向かう途中、青砥駅で乗り換え待ちの時に大きく揺れた。点検のため、運行が一時止まる。
チェックインはすでにネットで済ませている。空港カウンターで荷物を預けて身軽になり、いつものように空港内を歩き回る。出国手続きを経て出発ゲートに行ったら、ユジノサハリンスク行きだった。あれ? どうやらゲートが変更になっていたらしい。かなり遠くまで歩く羽目になった。
【喧噪の海】
広州白雲国際空港には21時過ぎに着いた。機械を到着客に向けて体温を測定しているようだ。SARS騒ぎの時は大変だったらしいが。時節柄、あるいは放射線でも測っているのかもしれない(ジョークですよ、ジョーク)。
ANAの広州便はビジネスマン主体のせいか荷物を預ける人が少なく、すぐに流れてきた荷物をピックアップして出たらそこは喧噪の海だった。
空港のATMで2000元の現金を引き出す。レートを1元=12.5円とすれば2万5千円分、私にしては高額な現金を準備したのは明日にも航空券を現金で買う可能性もあるからなんだが、どうなることやら。
【バーシィ、ダオ・ホージャータン?】
市内へ行くバスを探す。広州駅は「広州火車站」、Gunzhou Hojya-tannという発音でいけるだろうか? 手近なバス乗車券売り場で聞くと「そこのバス、きっぷは車内で買える」と面倒くさそうに英語で教えてくれた。バスに行き、車掌らしき制服の女性に確認したら、ぶっきらぼうにうなずいたので乗った。行き先表示は広州火車站、料金は16元(約200円)。
【火車站前は人民の渦】
夜の広州をバスは走るが、景色を見ることもなく眠っていた。みんな降りるので終点と判断し、降りた。その途端に客引きの渦に巻き込まれた。「ホテルが安いよ」「三輪タクシーはどうだ」などなど。
渦を抜け出して火車站(鉄道駅)へ。場所はすぐそこだったが、駅前の広い空間から駅構内へ通じる導線がわかりにくい。というか、自由に行き来できないようになっている。何度か大回りをしたが、めざす地下鉄への入り口が見つからない。テキトーに歩いたらきっぷ売り場だった。数人のダフ屋らしき連中がうろついていた。
駅前は広すぎる上に無秩序だった。タクシーは順番を無視して客引きし、きっぷのダフ屋が徘徊し、何のためにこんなに大勢いるのかわからない無数の人民が群れている。
人がたくさんいれば店もたくさんある。屋台の誘惑に負けそうになる。
【夜の迷路】
駅の西のはじに「METRO」の文字を見つけたときには23時を過ぎていた。階段を下りていく。自動販売機は大半が故障している。バス料金のお釣りでもらったしわくちゃの10元札でトライすること数回、ようやくきっぷ(トークン)を手に入れた。2元(約25円)。
路線図を撮影しておく。事前の情報より大幅に路線が延長され、駅が増えている。
改札から乗り場までも迷路だった。意図的に分かりにくく配置した地下道は韓国同様、国防のためか。ようやく地下鉄に乗って三つ目の「中山八」で下車。地上に出たら、鳥瞰図のような地図があった。昨年の広州アジア大会のために整備されたのであろう、外国人にも分かりやすい。
しかし、このわかりやすさが罠だったか。番地を頼りに巨大なロータリーを渡り、歩道橋に上がり、暗い道を歩き、公園を抜け、ホテルを探すが見つからないまま30分もたち、埒があかないのでタクシーに乗ったら5分で着いた。9元(約113円)。
いちばん最初に歩いた道で「遠すぎる。暗いし、道を間違えたか?」と引き返したところからあと50m歩けば着いていた。ううむ。
【湖畔の宿のはずが】
booking.comで予約したのはLiwan Lake Garden Inn。その名前から茘湾(れいわん/リーワン)湖公園に面していると思っていたが、甘かった。广州嶺南佳園連鎖酒店・茘湾湖店、つまり「ガーデンイン」というホテルチェーン(連鎖酒店)の茘湾湖店だった。2泊で318元(3975円)。
【depositか、taxか】
フロントで400元を請求された。追加された料金はタックスかデポジットかと聞いたら、おばさんが不機嫌になった。出し渋りと思ったらしい。英語のできるスタッフが呼ばれたが判然とせず(このスタッフもdepositという単語を知らなかった)、結局デポジットと判断して払ったが、おばさんは500元に増額した。金額はおばさんの胸先三寸であった。
中国のホテルでは現金のデポジットが常識のようだが、depositという用語を使わない。
部屋は悪くなかった。クイーンサイズのベッド、大型テレビ、エアコン、金庫、有線LAN(無線はなかった)、トイレシャワー付き。室内にあるペットボトルの水、ラーメン、トラベルセットなどは有料。いま中国で爆発的に増えているという格安ホテルチェーンでは標準的なところなんだろう。このホテルチェーンは広州だけで8軒もある。
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