迷狂私酔の日々(再)

明鏡止水とはあまりに遠いこの日々。

左手の小指

2008年08月10日 | フットボール・クレイジー。
8月10日

中学3年になった春、もう亡くなった祖母にギターを買ってもらった。

嬉しくて毎日触って過ごした。ドレミ………の音階しか弾けなくても、その繰り返しだけで、新しい世界が響いていた。

その秋には、校長の意向で「学習発表会」と名前が変わった文化祭に即席のバンドで出演し、高校ではふたつのバンドを掛け持ちした。

あれから何年たっただろう。

いまだにギターはうまくならないが、左手の小指は太く、長くなった。

何度も運指を練習しているうちに、左手の小指が鍛えられてしまったらしい。

時々、左手と右手で小指を比べてみる。

たとえば、失敗したとき、へこんだとき、辛くしんどいとき、自分がどうしようもなく無力だと感じたとき。

こんなオレでも、努力すれば自分を変えられる、そんなしるし。

ちっぽけな小指が、勇気をくれるときがある。

だから。

ミスしても、
試合に負けても、
敵に打ちのめされても、
きっとキミにはキミの「左手の小指」があるはずだ。

だから。

胸を張って、また前を向けばいい。







……………と、オリンピックを見ながら思ったのでした。

最新の画像もっと見る

post a comment