21世紀新訳・仏教経典(抄)

西川隆範編訳・桝田英伸監修

観音経(妙法蓮華経 第二十五) ~あまねく世界を見渡す〈観世音〉という名の偉大なる求道者5〈功徳の比較〉

2012-12-02 19:57:05 | 経典
「ところで
〈無尽意菩薩〉よ。

ある人が“六十二億のガンジス河の砂粒の数ほどの菩薩たちの名前”を受けて保ち
尚且つ
自らの命が尽きるまで
これらの菩薩たちに
“飲食物や身を包む衣服、休息をとる就寝具や病を癒す医薬など”を差し上げて敬い続けたとします。

あなたは
この善良なる男子、 また女性が得られる功徳は大きいと思いますか?」


無尽意菩薩は答えます。

「はい、世尊よ。
その功徳は大変大きいことでしょう。」


仏陀はおっしゃいます。

「では
もう一人の人が
〈観世音菩薩〉の御名を受けて保つこと
たったの一時(約2時間)であったとしても
捧げものをして礼拝するとします。

この二人のそれぞれに身に備えた功徳とは
まったく等しいものであり
少しも違いはありません。

そして
この功徳とは
たとえ〈百千万億カルパ(1 カルパ=43億2000万年)〉の時をかけても
調べつくすことができないほどなのです。

〈無尽意菩薩〉よ。
〈観世音菩薩〉の御名を受け入れて保ち続けるということは
これほどの量り知れず
限りもない
〈幸いと功徳の利益〉をもたらすものです。」


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