buriのフリーランスな日々 

東京武蔵野、赤松や桜、ドングリの木々に囲まれて育ち、原宿で青春をすごした後、中国と深く関わったburiのメモブログ

星は語る~銀河鉄道の夜

2011年06月25日 | 本・映画・音楽・美術のページ



小学生のとき以来、何十年かぶりにプラネタリウムを訪れました。
渋谷区の文化センターの中にできた『コスモプラネタリウム』渋谷です。

山の中から夜空を見上げて見える美しい星の再現を光学式プラネタリウムで再現、
同時に宇宙飛行のような視点で宇宙空間を再現できるデジタル式のプラネタリウムで
幻想的な星空の世界を体験できます。



今日は土曜日で朝10時半の回に行きましたが、満席。
ドームの中には120席がありますが、
すべてがリクライニング式で、心地よく寝てしまえそうな座席です。

実は入り口の反対側の奥に座ると360度の映像を楽しむことができますが、
入り口に近い方だと(回転椅子が設置されている)視界が半分になってしまうことも
あるそうです。




上映作品は夏の星空の投影10分と
360度の立体スクリーンの感覚が楽しめる宮沢賢治原作の『銀河鉄道の夜』
本当に『銀河鉄道』に乗って宇宙を旅しているような不思議な感覚に陥ります。

作家であり、詩人であり、教育者でもあった宮沢賢治。
明治、大正、昭和の激動の時代を生きた彼は多くの作品を残し、38歳の若さでこの世を去りました。

その宮沢賢治は星座の中で蠍座を最も好んだと言います。
『銀河鉄道の夜』の中の『さそりの火』のおはなしも、また心を打ちます。

>>自分の体をみんなの幸せのために使って欲しいと願い、焼け死んださそりの火。
その火は、ルビーよりも赤くすきとおり、リチウムよりもうつくしく燃えている。

>>「わたしはいままで いくつのものの命をとったかわからない、そして その私がこんど いたち に とられようとしたときは
あんなに一生けん命にげた(中略)神さま。私の心をごらん下さい。こんなにむなしく命をすてず どうかこの次には 
まことのみんなの幸のために 私のからだをおつかい下さい。」と、
弱肉強食の世界からの救済を説くためのたとえ話が語られています。

宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を読んでから、ぜひぜひプラネタリウムの『銀河鉄道の夜』を見てください。
絶対に新しい視野で賢治の世界を楽しめると思います。



 予告版








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