バスターミナルなブログ

全国のバスターミナルやバス旅の紹介(※ブログ内のデータは原則として撮影時のものです)

JRバステック 東名ハイウェイバス「急行便」

2024年06月15日 | バス旅(乗車記)


JRバステック 東名ハイウェイバス「急行便」
東京駅八重洲南口 06時20分発


早朝の東京駅八重洲南口から、おはようございます。本日のバス旅は東名ハイウェイバス「急行便」静岡駅行きです。

かつては便数が多く、頻繁に運行していた東名ハイウェイバスの急行便は、直行便志向の高い近年において削減され、午前中に東京駅を出発する下り便は、この6時20分発の急行101便だけになってしまいました。今回は、そんな東名ハイウェイバス急行便に乗車して、全てのバスストップを車窓から眺めながら静岡へ向かいたいと思います。



今回の車両はJRバステック、2014年式のセレガ。

補助席のない4列ワイドシートで、後方にはトイレを設置しています。各座席には、アディダスのロゴが入ったヘッドカバーを装着していました。「(どうして、アディダス?)」と、不思議に思いながら着席すると、座席裏にはプレミアムアウトレットのクーポンQRコードが印刷されていました。


↑クーポンQR。画像加工しました。

これは、キャンペーンの広告なのでしょうか。

アウトレット便を担当する機会の多いバステック。バスのヘッドカバーをQRクーポンにするという、その発想に驚きました。

さて、座席に着席して落ち着くと、スピーカーからは音楽が流れていることに気が付きました。さしずめ、ウェルカムミュージックといったところでしょうか。まるで飛行機の機内のような感覚です。

周囲を見渡して乗車率を確認すると、座席の埋まり具合は3割程度です。行楽姿の女性客が目立ちました。それから、インバウンドでしょうか。アジア圏の外国語の会話も聞こえます。乗車日は平日だったこともあって、私が事前に想像していた客層は、御殿場あたりまで男性のビジネス利用とふんでいました。いきなり予想外の展開です。



6時20分、定刻通りに出発したバスは首都高速道路の霞が関入口へと向かいます。

音楽と共に車内設備の案内放送が流れ始め、最後に主要停留所の到着時刻を運転手さんが補足しました。官庁街を抜けると、まもなく霞が関入口です。お決まりのシートベルト着装のお願い放送も、やはり音楽付き。やたら音楽が流れる車内です。(楽しい♪)



首都高速に乗ったバスは、ビルの谷間を走り抜けます。

この時間帯は、都心に向かう夜行高速バスと度々すれ違いました。進行方向右側に着席したならば、楽しい朝のバスウォッチングが出来るでしょう。目立つのは、二階建てバスの多いJRバス。それからピンク色のWILLER。レモン色のLIMONも目を引きました。



東名高速道路に入り、多摩川を渡ると、前方から「ピッ!」という音が聞こえました。

思わず、前方に目を向けると、モニタに「神奈川県」の文字が表示され、県境を越えた旨が表示されました。そんな表示があるのかと驚きました。



そして県境を越えると、東名向ヶ丘の到着案内が始まりました。

さあ、ここから東名静岡まで、25か所のバスストップ全てに停車していきます。



東名向ヶ丘に到着。

早速、1名の乗車がありました。乗車が済んで出発すると、加速中に東名江田の案内が始まります。そして、まもなくして東名江田の到着放送に移りました。次のバスストップまでの所用時間は3分しかないのに、律儀に「次は、東名〇〇」と「まもなく、東名〇〇」を案内し、そのどちらも音楽が流れるのでせわしない感じです。これが急行便か!と妙に実感してしまいます。もっとも、音楽は主張しない曲調なので、度々流れても苦にはなりません。



東名江田に到着。東名向ヶ丘から、わずか3分です。

ここでは3名の男性が乗車して来ました。全員がスーツ姿です。通勤でしょうか。出張でしょうか。44席のバス車内は、行楽客、インバウンド、サラリーマン、そしてバスファン(私)と「人種のるつぼ」と化しました。

この先も、東名大和、東名綾瀬、東名厚木と続いて行きますが、全てを紹介するのは大変なので、それは別の機会にして、ざっくりと感じたことをまとめていきます。

・途中乗車が多い
向ヶ丘で1名、江田で3名の乗車がありました。その後も、大和、綾瀬、厚木、伊勢原、中里と、乗車が続きます。

・途中降車も多い
厚木、伊勢原、足柄、御殿場、裾野、松岡、富士川、日本平で降車がありました。東名御殿場までに降車した利用者の多くは、途中バスストップで乗車した方の区間利用でした。ちなみに、一番降車が多かったのは東名足柄。バスストップの近隣に企業でもあるのでしょうか。

・車内前方の座席は埋まりやすい
途中乗車は、事前予約のないフリーの方が多いです。「足柄まで」「〇〇〇円です。座席は1Cです」といったやりとりがみられるように、運転手さんは比較的前方の空席を案内していました。落ち着いた車内が好みの方は、車内後方を予約するといいかもしれません。

・バスは一生懸命に走る
途中乗降が多く、そこそこ停車時間がかかります。そして、次のバスストップまでは3分とか、5分とか、7分とか、所要時間はわずかです。出発後は、本線の流れに乗れるように加速して、次のバスストップで停車。これを繰り返すので、安全運転しながら一生懸命に走ります。予想ですが、急行便と直行便だと燃費にも差が出るのではないでしょうか。



都夫良野トンネルを抜けると、左側の景色が開けます。

谷峨駅を出発した、小田急ロマンスカー「ふじさん号」の姿が見えました。



そして、まもなくして静岡県に入ります。



東名御殿場に到着。

ここは本線バスストップとは異なり、料金所の横に位置し、大きな待合室が設置されています。向かい側は一般道の扱いです。路線バスや、御殿場プレミアムアウトレットへのシャトルバス、タクシーなどが発着するので、乗り継ぎに便利な場所です。送迎車の駐車スペースもあります。

運転手さんは、わざわざバスを降りて、乗車する人がいないか待合室の様子を確認してから出発しました。



東名沼津に到着。バスストップは、料金所の外にあります。

ここには、送迎用の駐車場が設けられています。近隣には富士急シティバスの停留所もありますが、東名ハイウェイバスで停車する便は限られており、数少ない急行便だけなのが寂しいところです。この便では乗降はなく、停車中に運転手さんによる、車内人数の確認を行いました。この先の愛鷹PAでの開放休憩に備えた人数確認とのことです。



休憩場所の、東名愛鷹に到着。

ここは愛鷹PAの一角がバスストップになっています。(大型車駐車スペースから撮影)



大型車駐車枠ではなく、バスストップに停車しながら休憩という形態が珍しいところです。

鉄道の長距離列車における、駅での長大停車のような感覚になりました。ここでは、約10分停車するとのことなので、気分転換に散策することにしました。



愛鷹PAにはコンビニがありますが、古き良きスタイルの売店や食堂もあって、妙に落ち着きます。華やかで設備が充実した大きなSAでの開放休憩も魅力的ですが、愛鷹PAのサイズ感もなかなか良い感じです。トイレも改装されていて清潔感がありましたし、結構好きかもしれません。愛鷹PA。

人数確認が済むと、再び西を目指して東名高速道路を走り始めました。



東名富士に到着。

ここも東名御殿場と同様、料金所横に位置するバスストップです。待合室は大きく、飲料の自動販売機の設置もあります。向かい側は一般道の扱いですが、一般路線バス路線の発着はありません。タクシーのりばの案内が見えたので、タクシーや送迎車との乗り継ぎを想定しているのかもしれません。ここは急行便だけではなく、特急便や超特急便も停車するので、概ね1時間に1便は停車します。バスストップと街との足を確保出来れば、街の玄関口になる場所です。

この便では乗降はありませんでしたが、運転手さんは、東名御殿場と同様に待合室の様子を確認してから出発させました。



トンネルを抜け、東名蒲原に到着しました。

ここは高台にあり、バスストップからは駿河湾を背景にした眺望を楽しめます。急行便しか停車しないのがもったいない景色です。もっとも、この便では乗車も降車もなく、停車時間はわずかでしたが、一度は降りてみたいと感じる場所でした。

そうそう。東名松岡から、バスストップの管理がJRバス関東からJR東海バスに移り、「東名〇〇」と表記された名称看板の帯色が、緑から橙に変わりました。鉄道であれば境界は熱海駅(御殿場線ならば国府津駅)になりますが、東名ハイウェイバスだと境界は東名富士~東名松岡になるのですね。



さあ、東名向ヶ丘から始まった25か所のバスストップ旅も、いよいよラスト。

まもなく、東名静岡です。



東名静岡に到着。

東名静岡~静岡駅間だけの乗車は出来ないので、この便では降車専用となります。さすがに25か所のバスストップ全てに停車すると、乗り応えがありました。もっとも、2000年代には東京駅~名古屋駅間の急行便が設定されていた時代があり、東名向ヶ丘~東名日進間で計47か所のバスストップ(※東名沼津は通過)に停車していました。当時のことを考えれば、25か所なんて半分程度。まだまだです。今回、東名静岡まで制覇したので、残りの東名静岡~東名日進間も味わいたいところですが、こちらは難易度が高く、1日1往復(静岡駅~名古屋駅)しか急行便がありません。しかも、静岡駅の発車時刻は早朝の7時00分発です。東京からだと、前泊するか、新横浜6時00分発の「ひかり」に乗る必要があります。

ちなみに、日没が遅い季節限定ですが、その日のうちに、かつ明るい時間帯に、東名向ヶ丘~東名日進間の全てのバスストップに停車する方法があります。

1.新横浜6時00分発「ひかり」→静岡駅6時41分着
2.静岡駅7時00分発「東名ハイウェイバス急行便」→名古屋駅10時42分着
3.名古屋駅→「新幹線移動」→東京駅
4.東京駅15時20分発「東名ハイウェイバス急行便」→静岡駅18時34分着
(※ダイヤは2024年4月現在)


実際にやるのは相当大変ですが、一応は可能です。実行する方はそういないと思いますが(^^



終点の静岡駅に到着しました。

到着したのは10時05分。所定より25分延でした。大和トンネルの渋滞で15分延になったので、純粋な遅延は10分程度。2地点間の高速バスと違い、途中乗降可能な高速バスは、どうしても遅延しやすく、余裕をもった行程が必要になります。それでも、乗客の入れ替わりによる変化や、バスストップに停車することで身近に感じられる風景などが楽しめました。現在の高速バスシーンの主流は、2地点間の直行系統ですが、今回のように、途中乗降可能なバスだからこそ味わる旅情もあるのだと、改めて実感が出来た旅となりました。

<撮影2024年4月>
 

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【定点】郡山駅前 2024/02

2024年06月13日 | 定点撮影シリーズ


今回は、福島県の郡山駅前で、発着した高速バス、空港リムジンバスを全て撮影しました。

撮影時間は、7時00分~8時30分の1時間30分間です。



1本目 7時00分発 福島交通「郡山~会津若松線」
若松駅前・鶴ヶ城・合同庁舎前行き



2本目 到着 福島交通「ギャラクシー号」
あべの橋駅・梅田・京都駅八条口発、福島駅東口・福島高速バスターミナル行き



3本目 7時20分発 福島交通「郡山~仙台線」
仙台駅前行き



4本目 7時30分発 新常磐交通「いわき~郡山~会津若松線」
上荒川・いわき駅発、若松駅前・鶴ヶ城・合同庁舎前行き



5本目 到着 名鉄バス「郡山・宇都宮~名古屋線」
名鉄バスセンター発、宇都宮駅・郡山駅前行き



6本目 7時45分発 福島交通「あぶくま号」
福島駅東口発、バスタ新宿行き



7本目 7時50分発 会津バス「いわき~郡山~会津若松線」
鶴ヶ城・合同庁舎前・若松駅前発、いわき駅・上荒川行き



8本目 8時00分発 新常磐交通「いわき~郡山~会津若松線」
上荒川・いわき駅発、若松駅前・鶴ヶ城・合同庁舎前行き



9本目 8時05分発 福島交通「郡山~福島空港線」
福島空港行き



10本目 8時20分発 福島交通「郡山~新潟線」
新潟駅前・万代シテイバスセンター行き



11本目 8時25分発 会津バス「いわき~郡山~会津若松線」
鶴ヶ城・合同庁舎前・若松駅前発、いわき駅・上荒川行き



12本目 8時30分発 新常磐交通「いわき~郡山~会津若松線」
上荒川・いわき駅発、若松駅前・鶴ヶ城・合同庁舎前行き

・・・結果は12台のバスを撮影出来ました。郡山駅前を発着する路線の多くが、磐越自動車道に関係する路線なのが特徴です。夜行バスの到着から、各方面への都市間高速バス、空港リムジンバスまで、華やかな朝の1時間30分でした。

<撮影2023年2月>
 

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・岩手県北自動車の新車 三菱ふそうエアロエース 2383号車

2024年06月09日 | 気の向くままに、、


検査標章4月。岩手県北自動車「岩手きずな号」の新車、三菱ふそうエロエース、2383号車です。

TDL・バスターミナル東京八重洲~盛岡駅・久慈営業所間を結ぶ「岩手きずな号」に新車が入りました。



車両仕様は、固定窓の4列シート、トイレ付きです。

現在の「岩手きずな号」は、岩手県北自動車のみの週末運行で、トイレ付き車とトイレ無し車とを交互で運用しています。

7月以降は、どちらの日もトイレ付きで発売しているので、そのための増備かもしれません。

岩手200か2383
 
追記:目撃情報ありがとうございました
 

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・小田急ハイウェイバス 富士スピードウェイホテル系統 運行開始(6/1ダイヤ改正)

2024年06月06日 | 気の向くままに、、


ダイヤ改正の話題です。

小田急ハイウェイバスでは、2024年6月1日のダイヤ改正より、バスタ新宿~富士霊園・富士スピードウェイホテル間を結ぶ、高速バスの運行を開始しました。


↑富士スピードウェイホテル行きの表示

バスタ新宿と富士霊園・富士スピードウェイホテルとを結ぶ高速バスは、毎日2往復を運行します。

曜日や便によって、種別が異なり、「直通」と「超特急」の2種類があります。今回、新たに登場した種別は「直通」で、東名御殿場や御殿場駅(箱根乙女口)には停車しないのが特徴です。英語表記は「Direct」と表示していました。



関連して、御殿場プレミアムアウトレット行きにも「直通」が登場しました。

もともと前ダイヤの「アウトレット線」は、東名御殿場や御殿場駅(箱根乙女口)には停車していませんでしたが、今改正で「アウトレット線」が「箱根線」に組み込まれ、その2停留所に停車するアウトレット行きの「超特急」が誕生したことから「直通」に分類されたものと思われます。



「超特急」御殿場プレミアムアウトレット行き。

東名御殿場と御殿場駅(箱根乙女口)を経由して、御殿場アウトレットへと行きます。

今改正では、御殿場プレミアムアウトレット行きが大増発となりました。前ダイヤでは、毎日2往復の運行でしたが、今改正では、平日5往復、土休日4.5往復と大幅に便数が増加しています。これにより、バスタ新宿~御殿場地区だけで見ると、かつてのダイヤのように30分間隔で運行する時間帯が増加しました。



反面、便数を減らしてしまったのが、乙女峠を越えて箱根地区へ直通する、箱根桃源台(山のホテル)行きです。

今改正で、便数は平日7.5往復(△3往復)、土休日8.5往復(△3往復)となり、以前のように、時刻表を見ないでバスタ新宿から箱根桃源台行きに乗車しようとすると、あまりの減便ぶりに驚くことになります。例えば、平日ダイヤの場合、バスタ新宿7時35分発の次が9時35分発、その次は12時05分発です。2時間や2時間半もの間隔が開く時間帯が出来ました。(午後には3時間開く時間帯もあります)

とは言え、今は、御殿場プレミアムアウトレットから「観光施設めぐりバス」が1時間に1便運行しているので、アウトレットをハブにして乗り継ぐ事も出来ます。これに乗れば、乙女峠を越えて、仙石や強羅駅、ユネッサン・天悠に行けますし、更に仙石で乗り継げば桃源台にも行けます。

…6月1日のダイヤ改正をまとめると、富士スピードウェイホテル系統を新設し、箱根線の多くは御殿場地区で系統分離され、バスタ新宿~御殿場地区間では30分間隔運行の時間帯が拡大となりました。また、「特急」の「超特急」への格上げもいくつかの便で行われています。変化の大きなダイヤ改正でした。
 

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・小田急ハイウェイバス 御殿場営業所へ転属した1502号車

2024年06月04日 | 気の向くままに、、


小田急ハイウェイバスの1502号車が、御殿場営業へと転属をしました。



これまでは、若林にある本社営業所の所属でした。今回の転属により、登録が変わり、世田谷ナンバーから、図柄入り富士山ナンバーへと変更しています。



1502号車のデザインは、小田急箱根高速バス創設15周年を記念して登場した、小田急電鉄時代のものです。図柄入り富士山ナンバーとの組み合わせは新鮮に映ります。

1502号車 富士山240あ1502
 



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