1990年のゲーム、のクセにファミコン・ディスクシステム用ゲームだ。
1990年、と言うのはスーパーファミコン発売の年、であり、世間のゲームに関する話題はスーパーファミコン一色だった。
その中でヒッソリと、「既にオワコン」になってたディスクシステム専用ゲームとして発売。
当然話題にも登らず、知ってる人は殆どいないだろう。
事実、僕もこの記事を読まなければ知りようがなかったゲームだ。
いや、より正確に言うと、プレイした事はあるけれどもすっかり忘れてたゲームだ(笑)。
ディスクシステム持ちってんなカンジだ(笑)。
作者はアレクセイ・パジトノフ。ご存知「テトリス」の作者だ。
しかもこのゲーム、元になるパソコン版があるわけでもない。完全にディスクシステム専用ソフトとして開発されている。
加えると(下請けがいるにせよ)任天堂謹製、つまり任天堂から、のリリースだ。
もう全然「オワコン」だったディスクシステムでも見放さない、それなりの資金と手間がかかってるゲームではあるだろう。
なお、任天堂はミニマリスティックなトコがあり、「ゲームに豪華さは必要ない」と言う哲学がどっかにある。従って、「オワコンだった」ディスクシステムこそが任天堂「らしさを活かす」ゲームプラットフォームだったのも事実で、そういった意味ではこのナイトムーブも至極「任天堂らしい」シンプルなゲームになっている。
ところで「ナイトムーブ」。「夜の動き」ではない(笑)。某光栄のゲームではなく、「騎士の動き」だ。チェスのナイト、日本風に言えば「桂馬飛び」を中心としたゲームだ。
自機は桂馬飛びしか出来ない。そして盤面は4x8=32個のマス目になっていて、一個の床は3回踏めば穴になる。
ゲームの目的は単純には、その32のマス目を全部穴にする事、だが、穴に落ちれば即ゲームオーバーだ。
結局、桂馬飛びしながら穴に落ちないよう床を全部穴にして、最後にハートを取れば面クリ、と言うゲームだ。任天堂好みの超シンプルなルールのゲームと言えよう。
しかし、ルールはシンプルなんだけど、それはそれとして結構忙しいゲームだ。「桂馬ジャンプ先」の選択が十字キーで・・・ってのが意外と(でもないか・笑)難がある。
確かに、このゲーム、マウスの方がやりやすいんじゃねーの?って言うゲームではあるよね。
リメイクがあったらWindows向けにマウスで・・・と期待してしまうが、任天堂が権利者な以上、それは叶わぬ夢だろうな、って気がする。