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マハロ船長の航海日誌2

「新しい生活様式」というネーミング

コロナ禍が始まった当初、マスクをして、外出を控え、人との会話を控える毎日を強いる行動を「新しい生活様式」と宣伝してました。
なんでこんな呼び方にしたのか知りませんが、「新しい」という語感は、「コロナ禍の緊急避難的措置」というニュアンスではなく、「これからずっと続けなさい」という印象を受け、私は暗い気持ちになったものです。
コロナ禍はせいぜい半年、長くても一年以内と思っていたのですが、専門家のセンセー達は、相当期間続く事を予想していたから、この「新しい生活様式」という陳腐なネーミングを不自然だとは考えなかったのでしょう。あるいは、アベノマスクに何百億も使ってしまった手前、そんなのおかしい!と声をあげることができなかったのでしょうか?いわゆる"忖度"というやつですね。


ここまで書いてきて、はたと気づいたのですが、昭和30年代生まれのオジサンにとって「新しい」ものは常に「より良いもの」なんですが、バブル崩壊後このかた「新しい」ものは必ずしも「良い」ものではなく、むしろ高いもの、粗悪なもの、ケチ臭いもの、無用なもの、矮小なもの、であることが少なくないのです。
だから「新しい生活様式」とは、国民に不自由さを強いて、不便を我慢させ、おかしな事をおかしいと言わせない、お国のやることに唯々諾々と従う我慢強い国民になりなさい。という生活様式なのかもしれません。


中原中也の「汚れっちまった悲しみに……」の詩の一節に、
>汚れっちまった悲しみに
>いたいたしくも怖気(おじけ)づき
>汚れっちまった悲しみに
>なすところもなく日は暮れる……

とあります。

コロナ禍にすっかり怖気づきなすすべを知らない日本人の姿が重なって見えます。やるせないです。


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コメント一覧

マハロパパ
行燈入道さん

確かに、仕事帰りにちょいと一杯のつもりがいつの間にやらハシゴ酒。という文化は消滅してしまったかもしれませんね。
ここ数日の高温は、マスクを外そうという気持ちに拍車をかけております。
行燈入道
新しい生活様式のお蔭で、家路を急ぐようになりました。
マスク装着の煩わしさ、息苦しさから少しでも早く脱却
したく家路を急ぎます。心なしか我が周囲にはそんなオヤジ
連中が増えたような・・新しい生活様式は品行方正なオヤジ
を増加させ、インフルエンザを減少せたのかも知らませんね。
マハロパパ
ちょっと太めのジイサン様
百年前のペスト、十年前の新型インフル、人間は過去の経験から何も学んでないのだなぁと感じます。まぁ、人間がそんなに賢かったら、戦争など起きないはずですよねー。

数年前はガラガラだったマリーナのバースが、今はいっぱいです。しかも、大型バースほど満杯ですね。
海上の感染リスクは低いと思いますが、キャビンに入っちゃったら、居酒屋と一緒ですよね。みなさん大丈夫なのでしょうか?
ちょっと太目のジイサン
カミュのペスト読み返してみましたが、架空の話にも拘わらず、今回のCOVID-19パンデミックを見たかのような描写に驚きます。

まあ、中国のような強権的な政権ではないだけまし。
ヨット、ボートは関東では人気で空きバースが無いとか。

船上では、みな楽しんでいるんじゃないですか?
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