思わず作品にツッコミを入れたくなってしまうようなアート展、「アーホ!展 vol.1」が西武渋谷店で開催されています。
(「アーホ!」展 会場)
「アーホ!」とは、「アホやなぁ」という大阪弁の褒め言葉を「アート」にかけた造語。「美術手帖」編集長・岩渕貞哉さんらも出演して若手アーティストを紹介する番組として、フジテレビで深夜に不定期に放送されています。
西武百貨店B館8階すみっこでのこじんまりとした展示でしたが、気負わず見られて、作品の価格も比較的お手頃なものが多く、親しみやすい展示でした。(会場は携帯電話での撮影のみOKでした。)
今年のMediaAmbitionTokyoにも出展されていた「飛び出すアーホ!」松枝悠希さんの作品は、平面からいろんなものが飛び出しちゃってます!
松枝悠希さんの作品。全部で6点の「飛び出すアーホ!」作品があります。
緊急感あふれる非常口とか、一つだけ元気よすぎるうずらの卵とか、漫画やアニメーションの表現がそのまま立体化されたみたいで面白いです。
「UZURA FORCE 121」 / 松枝悠希
「器のアーホ!」福本歩さんの作品は、「ごはん付きカレー皿」とか「ケーキ付きいちご皿」とか、お皿なのに特定のもの以外を乗せることを拒否してくるトガったお皿です。
「ごはんつきカレー皿」/ 福本歩
器の方から乗せるものを指定してくるなんて生意気な〜!なんて思いつつも、「この形で生クリームのケーキだったら、やっぱりみかんやりんごじゃなくてイチゴを乗せたい…」っていうのは、器が指定してるんじゃなくて見る人が勝手にイメージをつくってるだけなんだなぁって考えると、ちょっと苦笑でした。
「ケーキ付きいちご皿」 / 福本歩
「捺印のアーホ!」安東和之さんの作品は、水墨画のような空気感のある絵画…
「清水寺」 / 安東和之
と思って近づいてみると…
「清水寺」の絵はすべて「清水」さんのハンコでできてるんですね〜。気付いた瞬間に思わずくすっと笑ってしまう作品です。
でも、この絵を見て一瞬で「清水寺」を思い浮かべるのも、近づいて「清水さんのハンコだ」って思うのも、日本人だけにしかわからない記号みたいなものなのかもしれませんね。海外の人にはどう見えるんでしょうか?
会場中には放送作家・倉本美津留さんによるツッコミが入りまくっていますね。なんだこれ?って笑いながら見つつ、気になる作品に出会ったらじっくりと見る…というもの、なんだか新しい楽しみ方ですね。
「アーホ!展 vol.1」は5月28日(日)までです。
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会期:5月9日(火)〜28日(日)
時間:[月〜土]午前10時〜午後9時
[日・祝休日]午前10時〜午後8時
「なんやこれ」「アホやなぁ!」「めっちゃええやん」「こんな世界観見たことないわ!」
《アーホ!》とは、放送作家・倉本美津留さんが提唱する、アートの新しい楽しみ方。
作品につっこみを入れながら楽しめる、新しい作品展《アーホ!》をお楽しみください。
展示作家:安東和之・福本歩・松枝悠希
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