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池田辯財天にて

2015年12月07日 | ぼくのとうかつヒストリア
平潟河岸を訪れた後に池田辯財天に寄った。千葉県松戸市役所の隣りにあるこの弁天様は、知る人ぞ知るの異空間的なスポットらしい。JR常磐線松戸駅東口から歩いて10分ほどである。平潟からも歩いて30分程度だろう。ここは、平潟遊郭の遊女が願をかけたという謂われがある。

 神社自体はとても小さなもので、ビルの片隅にひっそりと存在している(上の写真。現在、隣地は工事が予定され、完成後は高層ビルに挟まれてしまうだろう)。何よりも、多数の鳥居が奉納されていて不思議な光景を見せる。
 説明板によれば、おつるという平潟の遊女が性病をうつされ苦しんでいたが、ここの霊験を知り、夜中に遊郭を抜けて夜な夜な百日のお参りをしたところ、満願叶って平癒したという。そして、この評判を聞いた人たちも霊験に預かり、お礼にと、鳥居寄進や絵馬、弁財天の使いとされる白蛇の置物などのお供えが引きも切らなかったということだ。
 腰をかがめながら鳥居を潜り抜けると、狭い場所に小さなお堂があり絵馬や蛇の置物がたくさん並んでいる。篤い信仰が今も続いていることが分る。
 平潟遊郭には、遊女の墓もあるという来迎寺や水神宮があったが、病院や医学知識のなかった当時、ここまでお参りに来る遊女もいたのだろう。暗闇の中、神にすがらなければならなかった女たちの哀しさが伝わってくるようである。私も頭を垂れて、彼女たちの魂の平安を祈った。
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鳥居群
市役所や大きなビル群の中にあっては異色の空間。一瞬、つげ義春の世界を想起してしまう。鳥居は平成の新しいもの。

お堂周囲
小さいながらも集会場?もあって篤い信仰が伝わってくる。蛇や絵馬があふれんばかりである。

弁財天といえば水である。ミニマムな池ながら、奥行きが感じられるのは空間配置の妙か、霊験か。

Nikon D7100/AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6 G VR II


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