DV(ドメスティック バイオレンス)
この言葉が浸透してきたが、
DVの定義を一言で言える人は、
どのくらいいるのだろう?と、
たまに、考えることがある。
DVとは…
主従関係ができており
支配する側と支配される側で
役割が決まっている
対等な関係ではない状態のこと
簡単に説明すると、こんな感じだ。
よくDVというと、配偶者や恋人から
ボコボコに殴られて、体中あざだらけ…
こんな人のことをDV被害者と呼んでいる
人が多いのではないだろうか?
実際、そのような身体的DV被害者は、
DV被害者全体の3,4割程度だ。
その他のDV被害者のほとんどが、
モラハラや精神的DV、経済DVに
より逃げられない環境に追い込まれ、
思考停止した状態で、常に、従う
ことしかできなくなる人が多い。
つまり、対等な関係ではなくなり、
従うことしか許されない環境や状態の
人のことをDV被害者、常に、支配する
ことしか考えない人のことをDV加害者
と呼んでいる。
ただ、これは大人同士の関係のことだ。
それでは、子供は、どうだろうか?
子供から見て、親は対等な存在ではない。
体力的にも、精神的にも、経済的にも、
子供は親に頼らなければ、生活すら
ままならない。
親には【養育者】という役割の他に
【保護者】という役割もある。
(この二つの役割を果たす権利の
ことを親権、監護権という法律
用語で表現されている)
これは、社会から害のあるものや人
から子供を守る役割のことである。
ということは、もし、この親が、
養育者や保護者としての役割を放棄し、
子供を自分の感情のままに支配する
ような環境であれば、それはDVが
発生しやすい環境ということだ。
ここに身体的暴力があるかどうかは、
特に、問題ではない。
支配する側と支配される側、対等な
人間として大切に扱われず、常に、
子供の意思とは関係なく、【従う】
という選択肢しかないのであれば、
それは立派なDVである。
親が性的欲求を発散するために子供を
利用すれば、性虐待となり、社会で
自分の思い通りにならないイラつきを
子供にぶつければ、暴言や暴力となる。
どちらも力ではかなわない子供に
抵抗する術はないのだ。
碧音にとって、両親二人とも、
DV加害者である。
母親は父親から身体的DVを受けて
いたものの、その腹いせとして、
碧音は母親からも身体的、精神的
DVを受けてきている。
何十年もたった、今、その影響を
強く感じている。
碧音自身、母親からもDVを受けて
きたことを自覚したのは、
つい、最近のことである。