スロバキア、タトラ山脈の麓より

スロバキア人の夫と2人の娘と私の生活
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あんな知恵、こんな知恵

2016-05-18 | 庭仕事
ここのところまた寒い日が続いていて、今日の日中の最高気温は8℃でした。気温も低い上に風はあるし、雨までちらつくしで買い物や幼稚園の迎え以外は外に出るのも億劫な天気です。
もう5月だというのにイヤになってしまいます。

いつもなら行くのも楽しい義父母の庭だって寒くては気分もさえず、2週間前にトマトの苗を植えに行きましたが(そう、今年もトマトを育てています!)、作業をそそくさと済ませたら私はずっと小屋のキッチンにこもっていました。キッチンには薪のオーブンがあり暖かいのです。


窓辺で大きくなったトマトの苗。
去年は種まで自分で買ってきたのに、今年は全くもって無関心のマルツェル。義母が種を蒔いていてくれました。野菜の空きパックにパラパラと出た芽をひとつずつヨーグルトのパックに植え替えるところまで義母がしてくれ、そこからは私にバトンタッチです。義母がここまで育ててくれたのだから枯らすわけにもいかない。ドキドキしましたが、牛乳パックへの植え替えも無事乗り切ってここまで無事育ちホッと一安心です。
まだまだ寒いけれど、花が咲く前に畑に植えないといけません。

このあたりは寒い地域なのでトマトやキュウリなどいくつかの野菜は温室で育てます。義父母は立派なガラスの温室を持っていますが、私とマルツェルは持っていませんので、去年は庭の片隅に小さなビニールの温室を作ってそこで育てました。このビニールハウスもちろん手作りです。義父が木材を使って枠組みを作ってくれ、その周りにビニールをつけて使用しました。そのビニールだけを今年新しく張り替えたのですが、去年のものに改良を加えるべく、今年は新しい道具が登場しました。

その新しい道具とはアイロンです。
何も農作業用の特別なアイロンではなく(そんなものもないかと思いますが)、普通の古いアイロンです。ただ、これにテフロンを貼っています。

(私は全く気付かなかったのですが、義母が)「ビニールの端が風でパタパタしていた」というのを改良するためアイロンでビニールを接着することになりました。



義母がビニールの上からアイロンをかけ、マルツェルは下からやはりテフロンを貼った木材をアイロン台代わりに持っています。私は初めてみましたが、義父母もガラスの温室を持つ前は毎年この作業をしていたそうで、この道具も軽く四半世紀を超えるとか。友人や庭のご近所さんにも貸して大活躍したそうです。

スロバキア人は節約のため、色々なことを自分でこなします。それもやはり節約のため、できるものは道具も色々工夫して。このビニールを木材に張り付けるのだって、ホッチキスです。普通のホッチキスを開いた状態でトントンと手で押し、針を打ち付けてとめました。去年蒔いたニンジンの種は小さな小さな粒でひとつひとつ蒔くのは大変ですがこれは薬の瓶に入れ、蓋に小さな穴を開け、そこから少しずつ出てくる粒を畝に蒔きました。これもご近所さんのアイデアだとか。

無事、トマトの苗を畑に植えましたが、寒過ぎて完成写真を撮るのをすっかり忘れてしまいました。


5月になっても雪が降ったりしていましたが、毎年楽しみな苺はちゃんと花を咲かせていました。


ネルカは庭仕事を手伝うのが大好きで、子供用の軍手に子供用の鍬を持ってよく働きます。
ネルカがすればサクルカも興味津々です。

本格的な収穫はまだまだ先ですが、庭のハーブ類はもう楽しめます。
先日義父がネルカを幼稚園からお絵かき教室に連れて行ってくれたのですが、帰ってきたネルカのリュックには畑のルッコラとミントが入っていました。ルッコラは早速サラダに、ミントはお茶にしました。


フレッシュミントにお湯を注ぐだけで爽やかな緑色のお茶になるんですよね。これが本当のミントグリーンですね。

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