スロバキア、タトラ山脈の麓より

スロバキア人の夫と2人の娘と私の生活
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外国人警察

2018-09-15 | スロバキア2018
6月、ブラチスラバへ行ったすぐ翌日、外国人警察へ行きました。パスポートが新しくなったその報告と、新しいパスポートの期限分(10年後まで)、永住許可証を更新してもらうためです。スロバキアの永住許可は、はじめは5年で交付され、その後の更新手続きで無期限になりますが、パスポートの有効期限とともに許可証を更新するようになっているため、10年ごとに許可証(カード)を新しくする必要があります。

外国人警察は私がスロバキアで最も苦手な場所です。理由は外国人警察なのに、英語が通じず、話も通じず(融通がきかない)、態度も横柄、町はずれの不便なところにあり、そして何かと待たされる。2番と3番は私が来た当初よりも遥かに改善され、嫌な思いをすることもなくなりましたが、それでもやっぱりできることなら行きたくない場所です。滞在許可の登録内容に変更が生じてから5日以内(だったかな?)に外国人警察に届け出ないといけないので、今回ブラチスラバへ行ったすぐ翌日プレショウ(我が家から80キロほど離れた町)へ行った次第です。(来た当初はポプラドにあり私にとっては都合良かったのですが…)夏休み中だったので子供たちを義父母に預け、マルツェルと仕事を休んで出かけ、警察についたのは8時半ごろだったでしょうか。窓口が開くのは朝7時半からなので今までこれぐらいのタイミングで行けばお昼頃にはだいたい用事も済みましたが、廊下の待合室にも入りきれず、階段まで続く長蛇の列。前回、1月に来たときはこんなことなかったのに、いつからこんなことになったのか、諦めその日は帰り、別の日に出直すことにしました。

窓口が開いているのは月、水、金の週3日、その内の金曜日は半日だけ開いています。1度目は水曜日に行って諦め、金曜日は時間が短いので行くのはやめておき、前日から子供たちは義父母宅に預け、月曜日、朝5時起床で再度行ってきました。6時半に外国人警察に着きましたが長蛇の列。先頭の人は朝1時半に来たんだそうです。それも水曜日と金曜日に来たけれど整理券すらもらえず、3度めは午前1半に来たのだと。窓口が開くまで並んで入口で待ちます。トイレだけは開いているようで、時々人が建物の中に入ってはまた出てきます。7時半、ようやく窓口が開き、整理券をもらいます。なんと私たちは最後の受付で、その後の人たちは鉄格子の扉を閉められ、また午後か別の日に出直すように言われています。
後から聞けば、どうやらブラチスラバなど大きな町であふれた外国人が地方に回されてきているそうなのと、更にビザの手配をする業者なるものもあるようで、彼らは20数人の団体(主にウクライナ人)を引き連れ午前3時に来ます。そうとは知らない一般の私たち…

整理券をもらって廊下で待つことができたものの、またここからが長いのです。家から持って来たサンドイッチなど食べながら、会社の上司に今日は行けるかわかりませんと連絡を入れ、待っていたら、廊下で待っていた同じく国際結婚夫婦が話しかけてきました。奥さんがスロバキア人、旦那さんはインド人でガーナ在住だそうです。今回旦那さんがスロバキア国籍を取得するということで来ていました。義母の同じ境遇の友人ではありませんが、国際結婚のカップルとは初対面でも話が弾むんですよね。外国人警察あるある話に、ガーナの話、スロバキアの話、インドに日本の話、長い待ち時間も彼らと話していたらあっという間でした。警察へ提出する書類をそろえるのは本当に大変ですが、彼らの話を聞いていたら私はそれほど大変でもなかったと思わされるほど。まずは必要書類を確認したくて外国人警察に電話するも電話に応答してくれず、直接聞くため警察まで足を運び、それから書類を用意するも、アポスティーユをガーナではもらえないんだとか、2つ隣の国まで行くように言われたり、大変な思いをして書類をかき集めてアフリカから一時帰国し今回警察に赴いたわけです。それも私たちと同様に2度目の挑戦。本当に本当に大変ですよね。朝5時から並んでいた彼らが私たちより先に部屋へ入って行きます。出てきた彼らにどうだった?と聞くと、申請を受け付けてもらえなかったのだとか。理由は一か月前に(書類をそろえるのに数か月かかります)法律が変わり、旦那さんの持っているビザではスロバキア国籍を取得することができなくなったんだそうです。これからインドに行かないと・・・と話していました。そのために仕事を休み、旅費を使い、インドにアフリカにヨーロッパに、国際結婚で普通に生活する権利を得るって本当に大変ですね。
私の許可証更新は・・・至って簡単な手続きのため、問題なく終了。出来上がったカードも後日郵送するよう手配し、あとはもう10年後まで警察に来る必要もありません。こんなに待たされると知ったらもう引っ越し(住所変更)もしたくないですね。
お昼過ぎまでかかってようやく警察を後にしました。

たったこれだけの当たり前の手続きなのですが、こんな外国人警察のため、すでに取得している永住許可の更新手続きが無事できただけでも偉業を成し遂げた気分、疲労困憊、帰り道立ち寄ったガソリンスタンドで買ったサンドイッチの美味しかったこと。そのサンドイッチで大分リフレッシュし、私もマルツェルも仕事へ戻りました。

無事更新し、そして思いがけぬ出会いもあり、とても濃い1日でした。

今我が家の庭は収穫シーズンです。これ、義父母の庭ではなく、私たちの庭で収穫した野菜です。今年は暖かくなってから家の庭を手掛け始め、試験的に春からでも植えられるものを数種植えただけなのですが、ビギナーズラックでしょうか。なかなかの出来栄えです。


これはまだ半分ほど収穫したところ。


ホッカイドウと呼ばれるかぼちゃ。6~7キロくらいあるのではないでしょうか。びっくりするほど大きく育ちました。一本の苗からこれが5~6個庭に転がっています。

その他、トマトにニンジン、ラディッシュ、子供たちの大好物グリーンピースがあります。
これから冬になる前にニンニクとイチゴを植え、来年に備えます。家庭菜園、ズボラな私とマルツェルでもそこそこできて嬉しいです。



4 Comments

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お疲れ様です! (Kuniko)
2018-09-16 18:20:48
本当に、外国警察はやっかいだよね。私は息子といった行きましたが、息子がかみついてました。「外国警察のくせになんで英語くらいしゃべらないんですか?」って。

「あなた方がここに住みたいんでしょ?ここはスロヴァキアだからスロヴァキア語で!」と。

当然といえば当然ですが、キツイですよね。

日本の入国管理局で同じ目に遭いましたよ。夫の滞在許可をもらう際に、日本語のみの対応でした。

英語圏でないストレス。それは計り知れないものですよね。

インド人の旦那様を持つ知り合いがいますけど、どの国に旅行するのも、日本から格安のツアーを申し込んでもビザ取得が大変だと嘆いていました。

実りの多い秋になって、よかったね~!
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Kunikoさん (Chihirko)
2018-09-17 05:47:58
そうだ~もう息子さんがそんなに頼りになるんですね!私もあと5年位したら上の子が通訳してくれるようになるかなぁ。
そうそう日本も基本的に日本語のみですよね。スロバキアなんだからスロバキア語でもわかりますけど、今どきそういう外国人と接する場所に勤めてて外国語のひとつもできないなんてと思ってしまいます。
私のスロバキア語も自然に身に付くのはこれが限界でこれ以上は努力しないと延びないし。
もう最近は何年住んでるって言うの恥ずかしくなってきましたから 苦笑
まぁとりあえず警察の用事が済んで良かったです。
コメントありがとうございました!
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ビザ問題 (erika)
2018-10-10 04:37:40
スロバキアはドイツ以上にビザ取得が大変そうですね。朝1時半から並ぶなんて・・この時期に凍えてしまいそうです。
ドイツは警察署ではなくて外人局でしたが、やはり態度がでかい係員ばかりでしたよ。
態度がでかいっていうか、すごく人種差別的なドイツ人がわざわざそこに配属されているような(ドイツ語しか通じないとか嘘だと思う)ところでした。
並んでる人は、難民もいましたが、我先にと言う感じで、笑顔で割り込みしてくるイスラム系の女性とか、さっきここにいたとかいう透明人間とかが結構いて、いちいちイライラしていました。
並ぶってわかっているのに、係員が2人とか。ほんと馬鹿にしてるんだなと。ヨーロッパは基本人種差別がひどいところなんだなと実感しました。
歴史的にも、そういう経緯があるのかもしれません。人権を尊重してとかアフリカのボランティアなどを大々的に宣伝するヨーロッパ諸国ですが、そういうところ、うまいですよね。

と話がそれましたが、必死で外国で生きていく人間がうごめくビザオフィス、改善してほしいものです。
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erikaさん (chihirko)
2018-11-03 06:25:03
コメントの返事がすっかり遅くなってしまいすみません。
ドイツにお住まいなんですね。
ドイツのお役所でも対応が悪いなんて驚きました。
こちらはさすがにこんな田舎にまで難民も来ないのですが、それでもロシアやウクライナからの移民が急激に増えているように感じました。日本だったらこんなに混雑していたら臨時窓口が増設されていますよね、きっと。でもこれがスロバキアだから仕方ない。
とりあえず用事が無事済んで良かったの一言です。

コメントありがとうございました!
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