近々妹が結婚することになった。
今はウェディングドレス選びに奔走しているそうだ。高いとは聞いていたけれど、レンタルでも30万円は超えるとか。
私たちはスロバキアで結婚式を挙げた。ちょうど気に入ったドレスがレンタル屋さんの中古で買い取るとたったの100ユーロだった。
私が日本にいるときでもブーケは10万円とか聞いた気がする。私のブーケはブーケとコサージュ合わせて50ユーロ。何もかもが桁違いだ。そんなわけで日本での式は希望はあったが実現することなく、スロバキアで2度(市役所と教会の両方で)挙げた。
そこで書いてみようと思った。
スロバキアと日本の結婚式の違い
~私たちの結婚式を振り返って~
1.ウェディングカー

日本ではなかなか式場へ車で行くことが困難なので車など用意することもないが、女性がウェディングドレスを夢見るように、マルツェルは結婚式でこのウェディングカーを一番楽しみにしていた。
そんなマルツェルが選んだ車はSkoda Felicia(シュコダフェリツィア)。
これに乗ってマルツェルは私を迎えに来るのが習わしなのだが、私の実家は車で来れる距離ではない、一緒に住んでいた家から二人一緒にこの車に乗り、教会へと向かった。
この私たちの乗った車を先頭に後に親族、友人の車が続く。そしてみんな祝福の意を込めて派手にクラクションを鳴らしながら走る。
2.スロバキアの結婚式は長い。
私たちのときは教会での式が14時半から始まり(これ自体は平均より短く30分、これまで参列したものは1時間ほどかかるものもあった)、その後、教会の前で参列者全員と順番に挨拶し、花束とカードを受取る(スロバキアで結婚式に呼ばれたら、花束とカードを忘れずに!)。それから皆で徒歩にて披露宴会場のホテルへ移動し披露宴。披露宴が終わったのは夜中の1時頃だった。
それでも普通他のカップルは真夜中にお色直しをし、朝まで宴は続くのでそれに比べれば私たちはかなり早い方だった。
結構疲れるが、でも会場を変えることなくひとつの場所で朝までゆっくり披露宴ができると、来ていただいたゲスト全員とゆっくり話ができとても良い。時間はたっぷりあるので新郎新婦もしっかり食事をすることもできる。この点で私はスロバキアの結婚式が好きだ。
そしてとにかく長い宴なので、普通のフルコースの食事の他、夜食も用意され、結婚式はほぼ決まって土曜日に行われる。
3.夫婦初めての共同作業は掃除

披露宴会場に到着すると会場入口で新郎新婦を待ち受けるのは皿にのせられたパンと塩と砂糖。パンに塩と砂糖を付けて食べ(人生、幸せなことだけではなく、辛いこともある。ということらしい)、その皿がその場で割られるので、それを新郎が箒を新婦が塵取りを手に二人で拾い集める。スロバキアの結婚式の夫婦初めての共同作業はケーキ入刀ではなく掃除だ。
割れた破片をひとつ残さず拾わないといけないのだが、周りの人がそれを蹴散らしたりと邪魔をする。全て拾った後、この破片のひとつは記念に手元に残す。私たちも食器棚に一度目の結婚式と二度目の結婚式のものと二つ、破片がしまってある。
ちなみにケーキ入刀はお色直しをした新婦が一人でする。ゲスト全員分を切り分けるのも新婦一人でするのでなかなか大変だ。

私たちのウェディングケーキはマルツェルの伯母さんが焼いてくれた。(バラは義母と祖母がマジパンで作ってくれた)素人とは思えない立派なケーキだ。
4.花嫁が連れ去られる

スロバキア(私たちの地方だけだろうか!?)の伝統で、披露宴の途中、新郎新婦を真ん中にみんなが周りを手をつないで踊り、輪の中央に入っては新郎新婦と踊るというものがある。その際、ダンス代?おひねりとでも言おうか、少しばかりのお金を渡す。踊り終わった後は、お菓子やお酒がふるまわれる。そしてこのダンスの最中にたいてい花嫁が連れ去られる。
私たちのときは事前にそんな打ち合わせもないし、私は日本人なのでしないだろう、なんて思っていたら私は義理の弟に抱きかかえられ連れ去られた。写真でそこまで見えないが、マルツェルが私の後を追えないよう、叔母たちがマルツェルを抑え込んでいる。本当はこのままバーやクラブなどに逃げるらしいのだけれど、私たちは別のカップルの披露宴にお邪魔した。マルツェルが探しにくるまで、義弟、従兄弟たちと踊っていた。
本来なら、見つけたら新郎は連れ去った人たちにお酒をおごって花嫁を買い戻すらしい。
5.引き出物はケーキ
引き出物が生もの、そしてそれを前日全員に配りに行くという風習には驚いた。
ただでさえ忙しい結婚式前日、注文していたケーキ600個+義母、親戚、友人が手作りしてくれたお菓子を家族で手分け(流れ作業)して箱詰めし、これを親戚、友人、一軒一軒訪ねて配る。これは正直なかなか大変だった。
ちなみに、結婚式への招待状も基本的には手渡しだ。
招待状もやはり一軒一軒訪ねて歩き、手渡しした。
6.記念写真はお気に入りの場所で
スロバキアでは記念写真は好きなところで撮影することができる。
写真館やホテルなどの屋内ではなく、庭や城、はたまた畑の真ん中など屋外を選ぶカップルも多い。
私たちはSpisska Sobota(スピシュスカーソボタ)という歴史があり、そして私たちの思い出のある街を選んだ。
最近全く日記を付けなくなってしまったのだが、ミクシー日記で結婚報告をしていたのを思い出し今回参考に見てみると、最後にこんな風にマルツェルのことを紹介していた。
---
彼の基本情報
◆スロバキア人
◆血液型は本人は知らないそうなので、私の好きなO型と勝手に決めつけている。
◆誕生日は1月31日。名前の日は4月20日。
ちなみに、誕生日は私の父と一緒、名前の日は私の母の誕生日。聞いたときはもう「これは運命に違いない!」と思った。
◆悲しいとき、悔しいときだけでなく、嬉しいときにも涙する素敵な心の持ち主。
---
結婚式で感極まって泣いたのは私ではなくマルツェルだった。
血液型以外は今も変わらない思いだ。
血液型は未だに不明だが、知れば知るほどAB型のような気がしてきている。
そして結婚報告をこう締めくくっていた。
---
スロバキアに来て、もうすぐ1年。
思い通りにならないことの多い1年だったけれど、でも色々振り返ってみるとどんな困難も色んな人に助けられて最善の結果になっている気がします。
まだまだ頑張らなきゃならないことだらけだけれど、ちょっとずつでも成長していけたらと思います。
これからもどうぞよろしくお願いします。
---

そうね、本当に今も色んな人に助けられて私たちがある。
感謝の気持ちを忘れてはいけない。
皆さん、ありがとうございます。
そしてこれからもどうぞ私たちを暖かく見守ってください。
今はウェディングドレス選びに奔走しているそうだ。高いとは聞いていたけれど、レンタルでも30万円は超えるとか。
私たちはスロバキアで結婚式を挙げた。ちょうど気に入ったドレスがレンタル屋さんの中古で買い取るとたったの100ユーロだった。
私が日本にいるときでもブーケは10万円とか聞いた気がする。私のブーケはブーケとコサージュ合わせて50ユーロ。何もかもが桁違いだ。そんなわけで日本での式は希望はあったが実現することなく、スロバキアで2度(市役所と教会の両方で)挙げた。
そこで書いてみようと思った。
スロバキアと日本の結婚式の違い
~私たちの結婚式を振り返って~
1.ウェディングカー

日本ではなかなか式場へ車で行くことが困難なので車など用意することもないが、女性がウェディングドレスを夢見るように、マルツェルは結婚式でこのウェディングカーを一番楽しみにしていた。
そんなマルツェルが選んだ車はSkoda Felicia(シュコダフェリツィア)。
これに乗ってマルツェルは私を迎えに来るのが習わしなのだが、私の実家は車で来れる距離ではない、一緒に住んでいた家から二人一緒にこの車に乗り、教会へと向かった。
この私たちの乗った車を先頭に後に親族、友人の車が続く。そしてみんな祝福の意を込めて派手にクラクションを鳴らしながら走る。
2.スロバキアの結婚式は長い。
私たちのときは教会での式が14時半から始まり(これ自体は平均より短く30分、これまで参列したものは1時間ほどかかるものもあった)、その後、教会の前で参列者全員と順番に挨拶し、花束とカードを受取る(スロバキアで結婚式に呼ばれたら、花束とカードを忘れずに!)。それから皆で徒歩にて披露宴会場のホテルへ移動し披露宴。披露宴が終わったのは夜中の1時頃だった。
それでも普通他のカップルは真夜中にお色直しをし、朝まで宴は続くのでそれに比べれば私たちはかなり早い方だった。
結構疲れるが、でも会場を変えることなくひとつの場所で朝までゆっくり披露宴ができると、来ていただいたゲスト全員とゆっくり話ができとても良い。時間はたっぷりあるので新郎新婦もしっかり食事をすることもできる。この点で私はスロバキアの結婚式が好きだ。
そしてとにかく長い宴なので、普通のフルコースの食事の他、夜食も用意され、結婚式はほぼ決まって土曜日に行われる。
3.夫婦初めての共同作業は掃除

披露宴会場に到着すると会場入口で新郎新婦を待ち受けるのは皿にのせられたパンと塩と砂糖。パンに塩と砂糖を付けて食べ(人生、幸せなことだけではなく、辛いこともある。ということらしい)、その皿がその場で割られるので、それを新郎が箒を新婦が塵取りを手に二人で拾い集める。スロバキアの結婚式の夫婦初めての共同作業はケーキ入刀ではなく掃除だ。
割れた破片をひとつ残さず拾わないといけないのだが、周りの人がそれを蹴散らしたりと邪魔をする。全て拾った後、この破片のひとつは記念に手元に残す。私たちも食器棚に一度目の結婚式と二度目の結婚式のものと二つ、破片がしまってある。
ちなみにケーキ入刀はお色直しをした新婦が一人でする。ゲスト全員分を切り分けるのも新婦一人でするのでなかなか大変だ。

私たちのウェディングケーキはマルツェルの伯母さんが焼いてくれた。(バラは義母と祖母がマジパンで作ってくれた)素人とは思えない立派なケーキだ。
4.花嫁が連れ去られる

スロバキア(私たちの地方だけだろうか!?)の伝統で、披露宴の途中、新郎新婦を真ん中にみんなが周りを手をつないで踊り、輪の中央に入っては新郎新婦と踊るというものがある。その際、ダンス代?おひねりとでも言おうか、少しばかりのお金を渡す。踊り終わった後は、お菓子やお酒がふるまわれる。そしてこのダンスの最中にたいてい花嫁が連れ去られる。
私たちのときは事前にそんな打ち合わせもないし、私は日本人なのでしないだろう、なんて思っていたら私は義理の弟に抱きかかえられ連れ去られた。写真でそこまで見えないが、マルツェルが私の後を追えないよう、叔母たちがマルツェルを抑え込んでいる。本当はこのままバーやクラブなどに逃げるらしいのだけれど、私たちは別のカップルの披露宴にお邪魔した。マルツェルが探しにくるまで、義弟、従兄弟たちと踊っていた。
本来なら、見つけたら新郎は連れ去った人たちにお酒をおごって花嫁を買い戻すらしい。
5.引き出物はケーキ
引き出物が生もの、そしてそれを前日全員に配りに行くという風習には驚いた。
ただでさえ忙しい結婚式前日、注文していたケーキ600個+義母、親戚、友人が手作りしてくれたお菓子を家族で手分け(流れ作業)して箱詰めし、これを親戚、友人、一軒一軒訪ねて配る。これは正直なかなか大変だった。
ちなみに、結婚式への招待状も基本的には手渡しだ。
招待状もやはり一軒一軒訪ねて歩き、手渡しした。
6.記念写真はお気に入りの場所で
スロバキアでは記念写真は好きなところで撮影することができる。
写真館やホテルなどの屋内ではなく、庭や城、はたまた畑の真ん中など屋外を選ぶカップルも多い。
私たちはSpisska Sobota(スピシュスカーソボタ)という歴史があり、そして私たちの思い出のある街を選んだ。
最近全く日記を付けなくなってしまったのだが、ミクシー日記で結婚報告をしていたのを思い出し今回参考に見てみると、最後にこんな風にマルツェルのことを紹介していた。
---
彼の基本情報
◆スロバキア人
◆血液型は本人は知らないそうなので、私の好きなO型と勝手に決めつけている。
◆誕生日は1月31日。名前の日は4月20日。
ちなみに、誕生日は私の父と一緒、名前の日は私の母の誕生日。聞いたときはもう「これは運命に違いない!」と思った。
◆悲しいとき、悔しいときだけでなく、嬉しいときにも涙する素敵な心の持ち主。
---
結婚式で感極まって泣いたのは私ではなくマルツェルだった。
血液型以外は今も変わらない思いだ。
血液型は未だに不明だが、知れば知るほどAB型のような気がしてきている。
そして結婚報告をこう締めくくっていた。
---
スロバキアに来て、もうすぐ1年。
思い通りにならないことの多い1年だったけれど、でも色々振り返ってみるとどんな困難も色んな人に助けられて最善の結果になっている気がします。
まだまだ頑張らなきゃならないことだらけだけれど、ちょっとずつでも成長していけたらと思います。
これからもどうぞよろしくお願いします。
---

そうね、本当に今も色んな人に助けられて私たちがある。
感謝の気持ちを忘れてはいけない。
皆さん、ありがとうございます。
そしてこれからもどうぞ私たちを暖かく見守ってください。
連れ去られるって面白い!連れ去られたーーい(笑)
妹さん、おめでとうございます(^-^)
ほんと所変わればよね。
遠方のため、私の方の親戚や友人をほとんど呼べなかったのだけれど、それでも今思い出しても本当に良い式でした。
いつか行ってみたいのはインドの結婚式。
こちらはケタ違いにすごいらしいのね。
招待客は数千人、式も数日から1週間ほど続くとか。
世界の結婚式事情、調べてみたら面白そうね。
結婚って大変なんですねwww
結婚のけの字もない私ですが、
すてきな結婚式憧れます(*^^*)
話は変わりますが、
AB型男子は変わり者が多い!と、
私はずっと思ってますけど、
マルツェルも変わり者!?(笑)
と、そんなこと言ってる私もAB型なんですけどね(^-^;
AB型は天才・秀才が多いとも聞いたけれど?
同じ問題を考えていても、思いもしない方法で解決することを思いつくことがマルツェルにはあるのでそんなときAB型かなと思っています。
変わりもの?かねぇ。そういう私も変わりものなのでなんとも言えないわ(苦笑)
ブログもいつも楽しく読ませてもらってるんだ!
文章力が高くてとてもおもしろいよ!
これからも楽しみにしてます。
本当は4月5月に帰りたいと思っていたのだけれど、一応こちらの希望も妹に伝えて、妹の結婚式に合わせて帰国することにしたよ。
まだチケットの手配はしていないのだけれど、6月末から7月初旬にかけての帰国予定です。また会えるかな?
文章力が高いとは…ありがとう。
好きなことを好きなように一方的に書き、なんと勝手なものだと思うこと多々なのだけれど、楽しんでもらえていると聞くと嬉しい。
これからも時間のあるときに読んでね!