コウノトリの飛行訓練

昨日、散歩中にコウノトリの飛行訓練に遭遇しました。
春に生まれたコウノトリはいつの間にかこんなに大きくなっているのですね。はじめは親鳥だと思って見ていたのですが、飛び方が危なっかしい、というよりも羽を広げるもののなかなか飛び立てずにいるのでこれはひょっとして子供が飛ぶ練習をしているのかなと思い、少しの間見ていました。


手前の煙突にいるのが子供、親は教会の屋根の上の巣から見守っています。

かわいそうに、屋根の上に生まれてしまったものだから、まず飛ぶことを覚えないとなりません。
羽を広げては地面を見下ろしてためらい。また勇気を振り絞って羽を広げてはその場で小さくジャンプして着地。何度も、何度も挑戦し、やっと羽ばたきました。





目指すは、見えますか。木の影になっていますが高い棒の上、煙突からはほんの数メートル離れただけのところです。コウノトリの「うわぁ～～！！」という声が聞こえてきそうです。



無事着地したものの、ここからまた自分との戦いです。
そうだよね、恐いよね、でも頑張れ！思わず声をかけたくなってしまいます。



何度も羽を広げては下を見てためらい、この丸い金具の上を自信なさげに何周も歩き、また羽を広げてはためらい。

この光景をずっとサクルカと見ていたのですが、自然界の親というのはなんて子育て上手なのでしょうね。手取り足とり教えるわけでもなく、近くまで来てあれこれ指図するわけでもなく、それでも片時も目を離さず巣からずっとわが子の挑戦を見守っています。子供の方は一度も親を振り返りません。自分が何をすべきかしっかりわかっているからでしょうね。ここであえて手助けする必要なんてないのでしょう。これが私なら…、つい手を貸しすぎてしまう、つい口を出しすぎてしまう、それでいて家事などに手をとられてつい肝心な何かを見逃してしまう、自分の育児を反省しました。

今こうして初めて自分の翼に風を感じたコウノトリも秋にはアフリカへと飛び立って行きます。自然界は厳しいですね。でもだから親も子育て上手でないといけないのですね。



頑張れ！！