何も言わないままで姿を消した女性を
父の目が探しているようだったので
ワタシは父に心配をかけないために
女性は入院の支度をしに帰ったのだと
嘘をついた
すると父は
高熱でフーフーいいながら
酸素マスクをずらして
「わしの、ベストから、ふーふー
財布とスマホを出してくれ、ふーふー」
「お父さん、スマホしかないよ」
財布は
見つからない
長年愛用している
アリクイの財布がなくなっていた
父は苦しそうに
「カードがっ、カードがっ」
と言って心配をするも
何故ないのか
ワタシも父も
もうわかっていることだ
女性には
もう父に付き添ってもらいたくない
心底そう思った
在日する外国人の方も
ワタシの知る人は
良い方ばかりなのに
何故こんな女性が父に取り憑いてるのか
悪魔だ
そして
この大病院での治療法や
父への対応は、未だ納得いかないもので
こんな風に言うのは
いけないかもしれないが
あの当時の
看護師も医師も
死神だったのかと
今でも思っている
よいお医者さま
親切な看護師さんがいるばかりの
病院はないにしても
いや
ワタシのかかりつけ医の先生も
看護師さんも
良い方ばかりだし
ワタシの母だって
慈愛に満ちた
看護師(看護婦)をしていたのだから
否定的な気持ちでいてはいけない
治療法は正しかったのか
間違いは本当になかったのか
確かめることなど
出来ない
病院内で
先生や看護師さんの対応についてや
入院患者さんの家族の事情など
親身に相談できる専門の人や
場所があれば違ったかも
今も時々思ったりする
つづく
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