ゴールデンバット(煙草、以下バットと明記)の空き箱でコラージュをやっていて気付きました。
野中ユリ装丁、吸血鬼幻想(種村季弘著)、敬称略、の色味や感じが、
ゴールデンバットのデザインと何だかかぶります(笑)。
気のせいだと思いますが、こういう一致は好きな感覚です。
ところで、
吸血鬼幻想、良い本ですね。
内容は然る事ながら、
野中ユリの装丁がとても素敵です。
そしてバット。
このところ煙草は煙管(キセル)で吸うことが多いですが、
紙巻煙草の中で好きな物の一つです。
芥川龍之介が愛飲していた模様。
(他、森茉莉も好きだったみたいです。)
内田百閒がそのことを愛しげに書いております、以下。
芥川龍之介君がバツトを愛用して、
愛用すると云ふよりも滅茶飲みをした。
指の先が煙脂で赤茶けてゐた。
確か六銭の時代であつたと思ふ。
それが七銭になつたのを残念がって、
バツトは六銭でなければバツトらしくない。
七銭のバツトなんか変だよと云つて
世の無常をかこつような顔をした。
(内田百閒著 ひかり より抜粋)