鄭容順の直言!

日頃気が付いたこと徒然に。

朝から降っていた雨、マンションのベランダから道を歩く人

2006-12-12 17:01:48 | 直言!
そんなことでもとりあえずパソコンの前に座って原稿を作ろうとするがさっぱりエンジンがかからない。きままにかけるブログを書き込んでいる。
夕方4時過ぎである。
ベランダから外を見ると雨がやんでいる。高円山には黒い雲がかかっているがその間の隙間から晴れた雲が見えている。
もう私もいつまでものんびり過ごすことができないと思いながらパソコンの前にすわっている。
部屋に掃除機もかけなければならないのにグチュグチュしている。
私は高円山にかかる雲の流れに自然の空気に感動しているが夫はもっと違う自然に合っている。
冬の樹氷の木々、そして雲海も体験している。
けっして若い頃の話はしない夫だが自然と対峙したことは年をとってきてから話してくれる。
京都生まれの京都育ち、京都市南区の公立小・中学校を卒業して私立H高校に行った。野球の推薦枠で入学したが野球はお金がかかって続けられなかった。それで陸上部に入った。嵐山周辺そして渡月橋のあたりをよく走った。
親たちは事情があって京都から三重県の加太という田舎で住んでいた。
夫たちは兄、姉と妹と自炊しながら学校に通ったという。そのうち兄たちは住み込みで働き姉が嫁ぎ妹は田舎に行った。
1人で自炊しながら学校に行ったという。新聞配達もしたというがこの時期のことは私にあまり話さない。
三重県から送ってくるお金は学校に納める月謝代だけだったとう。これで生活ができない。アルバイトしても学校生活は大変だったという。2年のとき、月謝が続かなくて退学したという。
この後、三重県の田舎に帰って10年ほど田舎で山仕事をしたという。
山仕事に行く朝に見る山からの景色、雲海も樹氷もこんなときに見たという。
この自然の景色が忘れられなくていまだに田舎に住みたいという憧れを夫はもっている。
いい若者が山の中にいてはいけないと奈良に住んでいた夫の兄が奈良に呼び寄せた。
真面目に働く夫に在日同胞の年寄りの目にとまった。
他の所にきていた夫の縁談、来ていたところの娘さんとは相性が合わないといっていた。たまたま縁談をもってきていた家に私の母がいた。
5歳違いで次男坊を探していた、母親は長男に嫁ぎその苦労は大変なものだったらしい。5歳違い、私と相性が1番会う干支だった。さっそく母親は家族や親戚に話して私と見合いをさせることになったが祖母と父は反対していた。
京都から三重そして奈良に渡り歩いた人生に「どこの馬の骨かわからない」とも言っていた。もっといいところがあると祖母も思っていた。
そして金持ちの息子が私の家に訪ねてくると私は好みに合わなくて裏から逃げことが2・3度あった。
しかし母親は誰にも話さなかったが母親は私をすぐにでも結婚させたかった。相性があえばすぐでも結婚させたかった。
このまま娘をほっておくと日本人と結婚してしまう危機感があった。日本人と結婚してしまうと母親は親戚一同から「どんな娘に育てのか」と総攻撃を受けてしまう。
そして母親は夫の勤務する会社にそっと本人を見にいくと本人は真面目で働いていた。そしてたまたまこの会社には私が生まれ育った近所の日本の知人が働いていたことを母親は知った。
この縁に母親は夫の結婚を日本人の知人に頼んで進めてもらった。
私の家に見合いをするためにきた夫、玄関にたっている夫、27歳だった。
ハンサムで優しそうで真面目そうだった。
裏から逃げないで真面目に見合いをした。
この様子に母親はどんどん結婚を進めて言った。
父は夫のことを「お金はないが本人は真面目や」と私に言った。父もこの言葉を言いながら自分に言い聞かせて納得していたのだろう。
祖母は私が子どももできてそれなりに生活をしていたので安心していただろうがかつての祖先の栄華に似合った婚姻を考えていただろう。
父親は私の日本人の恋愛がなければもっと家に置くはずだった。
ほかのことは何も言わないが「25歳まで家に置いておくつもりだったのに」と2回ほど私につぶやいたことがあった。私は23歳で結婚したが父親の呟きだった。
しかし夫が山で仕事をした自然のあの当時を思い出してたまに私に話しをするときがある。
そんなときは「私で悪かったな」とつい私は余計なことを言ってしまう。
もっとしっかりしたしゃきしゃきとした人が好みだったようである。
まさかこんなに世間知らずとは思ってもみなかったという。
そんな夫婦、どっともどっちの夫婦が2人、奈良で暮している。
若いときみた山の景色が忘れられないのだろう。時に私に話しをする。
そして5歳年上の夫の話しに在日同胞が生きた偏見と差別と生活困窮を知る。
私も「家のことで苦労した」と話すと夫は「お前の苦労は苦労のうちに入っていない」と一蹴されてしまう。

雨上がりの高円山にかかる雲にふと夫の田舎の思い出を思い出した。
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