アジア映画巡礼

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SKIPシティ国際Dシネマ映画祭<1>インド映画長編コンペ初エントリー

2016-06-02 | インド映画

7月に行われる、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2016のラインアップが発表されました。今年は珍しく、長編コンペにインド映画が入っています。映画祭概要と、インド映画『ニュ-・クラスメイト(The New Classmate)』のプレス・リリースを貼り付けます。

<SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2016 開催概要>

■会期: 2016年7月16日(土)~7月24日(日)

■会場: SKIPシティ 映像ホール、多目的ホールほか(川口市上青木3-12-63)
    彩の国さいたま芸術劇場(さいたま市上峰3-15-1) [7/17、7/18のみ]
          こうのすシネマ(鴻巣市本町1-2-1エルミこうのすアネックス3F) [7/17、7/18のみ]

■主催:埼玉県、川口市、SKIPシティ国際映画祭実行委員会、特定非営利活動法人さいたま映像ボランティアの会

公式サイト 

【お問合せ】
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭事務局
〒333-0844 埼玉県川口市上青木3-12-63 5F
TEL:048-263-0818  FAX:048-262-5635

[長編部門]

『ニュー・クラスメイト』 (The New Classmate) ※ジャパン・プレミア

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【STORY】

未来への希望を捨ててはいけない。
身分も学歴も超える、母の愛。

メイドで生計を立てるチャンダは、劣等生の娘アプーが気がかり。ある日、アプーが学校を辞め自分もメイドになると言い出しショックを受ける。チャンダは娘と同じクラスに入学し、勉強で対決することを決める。

【解説】
本映画祭では史上初めてノミネートとなる、映画大国インドから届いた作品。この作品で監督デビューを飾ったアシュヴィニー・アイヤル・ティワーリーは、カースト制度が廃止された現在でも、階級格差や差別が根深く残るインドにおいて、教育によって娘の世界が広がってゆくことを願う母の愛を、女性監督らしいきめ細やかさで描き出している。本作は、2015年のロンドン映画祭やローマ国際映画祭といった映画祭で上映され、好評を博した。また、2013年の大ヒット作品『ラーンジャナー』や『Tanu Weds Manu』(11・未)の演技などで、本国では数々の賞を獲得している、母・チャンダを演じたスワラー・バースカルの気品ある美しさも見逃せない。


監督:アシュヴィニー・アイヤル・ティワーリー
出演:スワラー・バースカル、リヤー・シュクラー、ラトナー・パータク・シャー、パンカジ・トリパティ
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監督:アシュヴィニー・アイヤル・ティワーリー (Ashwiny Iyer Tiwari)

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世界的に著名な広告代理店レオ・バーネットにて、インドと東南アジアを中心に16年間エージェントとして働いた経験を持ち、カンヌライオンズ、ニューヨーク・フェスティバル、ワンショー、クリオ、D&ADなどの広告賞を受賞。短編映画『What’s for Breakfast?』(13)がダーダーサーヘブ・ファールケー賞を受賞し、注目される。すでにボリウッドで最も期待される女性監督のひとりとして活躍しており、現在父と娘の関係を描く小説「ホームワーク」を執筆中。映画化もすでに決定している。

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『ニュ-・クラスメイト』はインドでは4月22日に公開されました。その時のタイトルは、『Nil Battey Sannata』。私も意味がよくわからず首をひねったのですが、この映画の中でこの言葉の意味が説明されています。北インド中部、ウッタル・プラデーシュ州などで使われるスラングで、「無能な奴」というような意味なのだとか。

自らをそう言って卑下するメイド(ヒンディー語では、『マルガリータで乾杯を』にも出てきた単語「バーイー」が使われています)のチャンダー(スワラ-・バースカル)と、彼女の娘で10年生のアップーことアペークシャー(リヤー・シュクラー)が主人公なのですが、脇役にも個性的な人が顔を出しています。チャンダーがメイドとして通うのは、女性ながら高等教育を受けて博士号も持つDr.ディーワーン(ラトナー・パータク・シャー)とその夫がゆったりと暮らす家。チャンダーはこのDr.ディーワーンを「ディーディー(姉さん)」と呼んでいるのですが、ディーディーを演じているのはナシールッディーン・シャーの奥さんであるラトナー・パータク・シャー。お母さんも女優、妹も女優(『ラームとリーラ』のコワいお母さん役スプリヤー・パータク)、息子2人も俳優(1人は『僕はジダン』、もう1人は『Happy New Year』に出演)という俳優一家の要的存在の女優です。

また、アップーが通う中等学校のシュリーワースタウ校長先生を演じているパンカジ・トリパーティーは、『血の抗争』ではスルターン・クレイシーという血の気の多い肉屋の跡継ぎを演じ、ヤクザっぽさ満点でしたが、本作ではユーモアたっぷりに「いい人」を演じています。予告編を付けておきましょう。

Nil Battey Sannata Official Trailer with Subtitle | Swara Bhaskar, Ratna Pathak

アップーの同級生たちも名優揃い。笑わせ、泣かせ、スカッとさせてくれる、とても見応えのある作品です。詳しいストーリーは伏せておいた方が見た時楽しいので、ご紹介はここまで。ぜひ、埼玉のSKIPシティまで足をお運び下さい。「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭<2>」では、他のアジア映画上映作品をご紹介します。




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