アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

元宵節快樂!

2011-02-17 | 旅行

今日は元宵節、旧暦の1月15日です。ランタン・フェスティバルともいい、中華圏ではいろんな行事が行われますが、昔、台北で見た豪華なランタン群をちょっとご紹介したいと思います。

台北もちょくちょく行っているのですが、2002年には思い立って元宵節に合わせて台北に行きました。この年は午(馬)年。まず龍山寺にお参りすると、こんなランタンが迎えてくれました。

龍山寺は、先日公開された『モンガに散る』 (2010)でも出てきていましたね。開始20分ぐらいで龍山寺の正門が写り、その後華西街のアーケードで大勢が入り乱れてケンカするシーンがあって、俯瞰カメラがぐっと引くとそこにタイトルが出る、という印象的なシーンでした。あれを見て、「あの左側にあるのんが、蛇の生き血呑ませる店や~」と思った台湾リピーターも多かったのでは? 公式サイトの予告編でもチラッと一瞬出てきます。

私は1980年代末に初めて台北に行って以降、たいていいつも西門町の安ホテルに泊まるため、龍山寺あたりも縄張り(?)のうち。あの辺の夜店をウロウロしたり、日本の百均にあたる店ができた時には蒋介石のお札ミニチュアのメモ帳を手に入れたりと、結構よく足を運んでいます。お寺参りは地元の人の生活がわかって面白いので、どこの国へ行ってもよくやるのです。

台北ではこのほか、西門町の映画館めぐりとアイドルグッズ屋チェック、誠品書店と重慶南路書店街での買い物と、それを郵送するための中央郵便局行きで、滞在日程が終わるのが常でした。そんなわけであまり名所旧跡には行ったことがなかったのですが(まだ故宮博物院にも行ったことがない。スミマセン、台湾の皆様)、2002年のランタン・フェスティバルでは、国父記念館の周りにランタンが飾られていると聞いて出かけて行きました。

行くなら夜、と言われたので、暗くなってから出かけてみたら、捷運ことMRTの駅から人がぞろぞろ。あった、あった、きれいに光が入ったランタンがずらーっと並んでいました。ランタンというよりは、巨大張りぼての中に光源を入れたもの、と言った方がよさそうです。

さすが午年、馬の像が目立ちます。

とはいえ、馬の「Shall we ダンス?」は不気味だ...。

定番の「西遊記」。だけど猪八戒のボディは、ブタの食肉部位図みたいに見えてきますねー。

ピカチューまでいました。何だか、札幌雪祭りの風情。

こちらはコウモリ。

コウモリは漢字で蝙蝠と書きますが、「蝠」の字が「福」と同じ発音なので、縁起のいい動物なんですね。西門町に福星國小という小学校があり、その壁面に蝙蝠のマークがついていたので、台湾に行き始めた当初は気味悪く思った私。こんなマークです。


のちのち広東語など勉強してみると、上記のようなことがわかったので、な~るほど・ザ・台湾、と思ったのでした。
最後に宝船(?)2連発と、ランタンの台に乗って楽しそうなお子さんたちの写真を。

こういうランタン・ディスプレイを繰り広げる所のほか、天燈と呼ばれる簡易熱気球を飛ばす所もあるようです。天燈は台湾映画の中に時々登場しますが、最近では、2009年の第22回東京国際映画祭で上映された『台北に舞う雪』 (2009/原題:台北飄雪)に出てきていました。この映画の霍建起(フォン・ジェンチイ)監督にインタビューした『シネマ・ジャーナル』の記事に、天燈の出てくるスチールがあったのでぜひ見てみて下さい。

『台北に舞う雪』は中国・日本・香港・台湾の合作映画で、脚本は韓流ナビゲーターとして有名な田代親世さんが書いています。主演は、陳柏霖(チェン・ボーリン)、楊祐寧(トニー・ヤン)、莫子儀(モー・ズーイー)の台湾イケメン組に、中国の女優童瑶(トン・ヤオ)。日本版DVDも出ていますので、若手俳優諸君の熱演(特に、トニー・ヤンが別人28号!)と共に、天燈シーンをご覧になりたい方はどうぞ。

台北に舞う雪 [DVD]
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ついでと言っちゃ何ですが、『シネマ・ジャーナル』、略称『シネ・ジャ』は、元気な女性ライターさんたちが発行している、アジア映画中心の映画雑誌です。1987年からの発行なので、もう25年近く出してらっしゃるわけですね。メンバーの方は皆さん個性的で、イラン映画に詳しい方や、香港映画に詳しい”アンディ・ママ”さん、アジア映画以外のヨーロッパ映画などにも強い方など、それぞれの方のキャラが記事にも反映されていて面白いです。本誌発行のほか、HPもこまめに更新されています。

最後になって『台北に舞う雪』公式サイトを発見。チェン・ボーリン君の大きなお目々を見つめながら、元宵節を愉快にお過ごし下さい。


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