ふと、自分のインド滞在中の記事を読み直していて、「あ、あの人の紹介が抜けていた!」というのに気がついたので追加します。ムンバイのチャーチゲートからアンデーリーに行く列車に乗った時のこと。これまでにもご紹介しているように、列車にはいろんな物売りの人が乗ってきます。特に女性専用車両は、女性がほしがりそうなバッグ、額に付けるビンディー、髪飾り、ご祝儀袋、子供のおもちゃ、生花の髪に付ける花輪等々、書き出すときりがありません。今回の旅の写真ではないのですが、こんな風にいろんな物を引っかけられるようにして、売り子さんは列車に乗り込んできます。
今回は、この手の売り子さんはあまり回ってこず、袋物系が結構多かったです。エコバッグみたいな買い物用バッグとか、パスポートといろんな書類が入れられる縦長の大きな財布みたいなのとか、そのあたりが今、人気なんでしょうかね?
そして今回驚いたのは、ヒジュラーの人が乗り込んで来たこと。それも、非常に派手な赤いサリーをまとった、きれいにお化粧をしたヒジュラーの人です。
私は以前、タクシーに乗っていた時に信号待ちでヒジュラーの人に遭遇したことがあるのですが、その時はいかにも物乞い、という風情で、10ルピーだかあげると私のほっぺたを触って祝福の言葉をつぶやいてくれました。
今回、車内の人を見ていると、みんなニコニコして、10ルピーぐらいを渡し、手に触ってもらったりして祝福してもらっています。手指の先をまとめて触る、というのがどうも祝福の定番みたいで、私は50ルピー差し出しながらカメラを見せ、「OK?」という感じで聞くと頷いてくれました。それで写真を撮らせてもらったのが、上のとこの下の写真です。赤いサリー、まるで花嫁さんのようにきれいでした。
いろいろサービス精神旺盛みたいでポーズをとってくれるので、「お名前は?(アープ・カー・シュブ・ナーム・キャー・ハイ?)」と聞いてみました。すると、男性声で「ジョーティー」と答えてくれ、ああ、声はやっぱり変えられないんだなあ、と思ったりしました。もうすぐアンデーリー駅、というところだったので、あとは何も聞けなかったのですが、花嫁さんみたいな装いね、どうしてなの? とか聞いてみたかったです。動作もたおやかで、黙っていれば完全に女性です。このジョーティーさんに祝福してもらったので、風邪も引かず無事に帰って来られたのかも知れませんね...と思っていたら、今日映画を見に池袋へ行ったら風邪をもらってきてしまった。明日も2本予約しているのだけれど、大丈夫か、私。ジョーティーさん、守ってね。