JRグループ、2018年3月17日ダイヤ改正、高崎支社、千葉支社、水戸支社関係の改正概要は以下の通り。
★高崎線特急『スワローあかぎ』全列車を、北本と鴻巣に停車させる。
★高崎発2030の通勤快速上野行きを普通列車に格下げする。
★水上発1135の高崎行を20分繰り下げ、運転間隔を平準化させる。
★千葉県を走る『さざなみ』『わかしお』『しおさい』において、全席自由席の通勤タイプの特急列車の1両を指定席とする。(土休日は3両か5両)また、それ以外の列車についても指定席を拡大する。えきねっとトクだ値についても拡充し料金券タイプを販売、指定席での車内改札も省略させる。
★『新宿さざなみ』は佐貫町を通過、『新宿わかしお』は鵜原・安房天津を通過とする。
★快速『エアポート成田』の愛称名を止めて、ただの快速とさせる。
★安房鴨川発1121の館山行を廃止する。これに伴い、1021発を1042発に繰り下げる。また、館山発1110の安房鴨川行も廃止する。これに伴い1212発は1139分に繰り上げる。それ以外の列車についても、時刻の調整を行い、館山での接続を大幅に改善させる。
★館山着1811の木更津からの列車と、館山発1806の安房鴨川行を1本化させる。
★勝浦発553の千葉行を部分廃止して、茂原発に短縮変更する。
★千葉発1753の大原行は茂原行に、千葉発1834の勝浦行は大原行に、千葉発2038の勝浦行は上総一ノ宮行にそれぞれ短縮変更する。
★安房鴨川発2116の千葉行については7分繰り上げ、上総一ノ宮で分断する。その少し前を走る大原発2143の上総一ノ宮行は廃止する。
★蘇我発8時31分の新習志野行を廃止する。
★朝の水郡線において、常陸大宮発641水戸着715の列車を新設し、7時台前半も上菅谷→水戸間で約20分の運転間隔とする。それに伴い824着は常陸大宮発から常陸太田発に変更、常陸太田発820水戸着854は廃止する。
★14時台の常陸太田~上菅谷間列車1往復を廃止する。
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前回の改正で、大きな見直しを行なった高崎支社だが、今回はおとなしめ。
まず、『スワローあかぎ』については、停車駅を統一化させる。現状、北本、鴻巣に停車しているのは、2014年以降に設定された本庄行3本と熊谷発1本だけで、『あかぎ』から変更となった高崎・前橋系統は桶川から熊谷まで通過となっている。今回の改正では高崎行・前橋行も北本、鴻巣に停車させて、中距離通勤客の利便性を図る。熊谷から先は数分遅くなるわけだが、熊谷以北の通勤客より北本、鴻巣への通勤客が多いということなのだろう。
同時間帯に設定されている通勤快速は大宮と熊谷の間では鴻巣しか停車しない。よって、高崎行『スワローあかぎ』とは千鳥停車となっているが、今回の改正でそれがなくなり、鴻巣は全列車停車となる。また、北本・鴻巣での普通列車への通過追い抜きが、停車することで緩急結合となる。このことで、北鴻巣、吹上、行田利用者も『スワローあかぎ』の利用が可能となる。
夜上りの通勤快速は1本だけ普通に格下げされることに。このことで通勤快速通過駅において、21時台の20分以上のダイヤホールが解消される。この時間帯の上り速達列車って、本庄、熊谷から大宮への逆流動があるのだろうか。下りはともかく、上りは乗降客数の多い駅を通過することで空気輸送になっているような気がするのだけど。
上越線は、データイムの上り1本を20分繰り下げ、このことで前回の改正で反感を買った1時間40分のダイヤホールが1時間20分に短縮する。現状では、吾妻線からの新前橋行の10分前を走っているが、時刻繰り下げに伴い10分後を走るようなる。高崎着も20分繰り下げ、接続相手は普通列車から1本後の特別快速になる。
千葉県内では、まず特急の一部自由席の指定席化が図られることになった。JRになった直後は朝時間帯でも指定席車両を1両連結していたが、93年には全車自由席の『おはようさざなみ』、『おはようわかしお』がデビュー、その後も自由席を拡充することになった。ところが、今回の改正では通勤時間帯の指定席が復活することになった。その背景には、えきねっとの『トクだ値』を使わせて、きっぷの窓口販売の手間をなくすためではないかと。房総料金回数券の自由席はしばらく残すかと思うのだけど、指定席については今回の改正で間違いなく廃止になるだろう。東京~四街道間のとくだ値は660円になるとのこと、自由席510円より高いが、指定席回数券の1枚あたり720円よりは安くなる。
土休日の新宿発着特急は停車駅を見直すことに。佐貫町といえばマザー牧場の最寄駅、現状のバスのダイヤだと土休日の16時台の佐貫町駅行のバスは13分繰り下げて、新宿さざなみに接続させているが、それが通過となると平日と同じダイヤで走らせて普通列車に接続させることになるだろう。まぁ、君津駅南口へもバスが走っているけどね。鵜原・安房天津は単純に利用者が少ないからだろう。20分ぐらい前に普通列車があるし。
エアポート成田の愛称消滅は26年も経って今更感。オリンピックなどによるインバウンド客を『成田エクスプレス』へ誘導するのが狙いなのだろう。愛称がなくなるというのは、そんな珍しい話ではないわけで。東北の方では『ばんだい』と『仙山』もなくなったし。指定席のない定期列車は、愛称があってもなくても構わないのだな。
房総半島末端部の、館山~安房鴨川間では11時台の列車を1往復削減しながら、前回の改正で悪評だった館山での接続の見直し。特に午後の上り館山方面2本については、約10分繰り上げることで両駅での接続時間が2分以内になっている。短いのはいいのだけど、外房での少しのダイヤ乱れが上りに影響しそうな予感。その前の12時台は普通列車からの3分接続が、特急からの6分接続になったのか。特急から安房鴨川以南へ乗り継ぐ需要って、どれくらいあるのだろうか。
一方、下り安房鴨川方面、11時台は40分以上あった館山での接続時間が8分に短縮、代わりに安房鴨川での乗り換え時間が5分から30分に拡大した。それ以外の列車については、館山での接続時間を少し縮小した程度となった。
外房線は、早朝深夜を中心に上総一ノ宮以南での見直し。といっても初電の繰り下げ、終電の繰り上げはない。ただ、2038の勝浦行が上総一ノ宮行になることで、勝浦で『わかしお』から化けた普通への接続ができなくなった。1753の大原行→茂原行については、15分前を走る快速が上総一ノ宮で安房鴨川行に接続するのだから、そんなに不便にならない。その次の勝浦行→大原行も10分後を京葉線からの勝浦行が走っているから、不便にならないのだろう。
蘇我発新習志野行はラッシュ時終了に伴う入庫列車だけど、蘇我行を新習志野行にするとは書いてないから、営業列車を回送化するということなのだろうか。
水戸支社は10月に大きな改正があったばかり。今回は動きはないのかと思っていたら、朝の水郡線が見直され、水戸着が約20分間隔となった。新設の列車は、水戸への通勤の利便性向上だけでなく、品川行『ひたち』に11分で接続することで、東京方面への利便性も向上した。
常陸太田支線は、10月改正時に常陸大宮発1330の水戸行を廃止したのに続いてのデータイムの見直し。午前だけでなく午後も2時間ブランクができる。それでも2本続けて廃止する肥薩線よりはマシだけど。佐竹高校の通学に影響はないのだろうか。
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