(64)摩周800-936(77)藻琴(歩)(76)北浜1040-1057(73)止別1125-1135(75)原生花園1237(バス)1241(74)浜小清水1543-1608(71)中斜里1628-1633(72)知床斜里1715-1729(69)清里町1847-1949網走
網走口では、網走において上りの網走着が11時59分の次が17時18分、下りの網走発が10時24分の次が15時16分となっており、網走で折り返したとしても3時間開くことになる。その時間つぶしは、石北本線の駅をどこか巡ろうと思っていたが、原生花園駅周辺の観光と浜小清水駅の道の駅で過ごすことにした。当初予定では早朝の原生花園を8分返しだったけど、新しい行程で原生花園を散策するだけでなく、お土産物屋で休むことができた。なお、原生花園から浜小清水までは40分ほど歩くつもりでいたが、12時37分に小清水行のバスがあったので、それを使うことにした。10分ほど遅れていたから、バス停で少し待たされたけど。
清里町は右側に駅舎のある相対式、以前は2面3線だったが、駅舎と逆側の副本線が撤去されて今の形になった。副本線の跡地の一部には砂利敷きの出口とコンクリート敷の駐輪場が整備され、駅と逆側への利便性が確保されている。駅舎は1965年に改築されたコンクリート造の平屋建て、一時期はキヨスクもあったが1993年に廃止となり、その3年後には無人となった。待合室はキヨスクがあったためか広く、14脚のベンチの裏にはコミックを含んだ本の棚があった。JRでは珍しい自治体名+町という駅名だが、先に開業した小海線の清里駅と判別するため、この駅名となった。
周辺は民家や商店が多く、駅から歩いて数分のところにスーパー、さらに少し歩くと町役場がある。また、10分の徒歩圏内にセコマとセブンイレブンがある。駅から1キロ離れたところには高校もあり、通学客もいる。清里町の人口は4200人ほど、10000人の斜里町の半分以下で、7000人前後の標茶町、弟子屈町よりも少ない。ただ、木古内町や美深町と人口が変らないことを考えれば、それなりの町だ。ただ、路線バスは2018年までに撤退し、釧網本線以外の公共交通機関は1日1往復の札幌行高速バス『イーグルライナー』だけになった。その停留所は、駅からは3キロ以上離れている。
清里町を出て1キロほど走ると、右カーブで進行方向を北から北東へと変更する。清里町から5.1キロ、中斜里から2.2キロの地点に待合室のない南斜里があったが、2021年に廃止になった。他の駅のように近くに集落がないから、利用客が少なかったのだろう。中斜里と南斜里の駅間は比較的短いため、廃止になっても駅間は7.3キロと、釧路側の各駅の駅間より短かった。2014年のストリートビューでは確認できるが、その次の2023年で見ると消えている。駅前の空き地が広くなったのは、ホーム解体のための重機が入ったためだろうか。その南斜里駅の1.5キロ手前で清里町から斜里町へと入る。
中斜里は右片面、以前はホクレンの製糖工場への専用線が乗り入れる貨物駅で、片面ホームながら駅舎と逆側にヤードがあったが、1997年に貨物列車の取り扱いが廃止になり、ヤードは撤去された。ほぼ釧路寄りの駅舎は入口に三角上屋のある構造、貨物列車撤退と同時期に無人化されたが、ガラス張りの窓口はキレイに残されている。貨物列車が撤退した代わりに駅の北側1キロの場所に中斜里オフレールステーションが設置され、釧路貨物駅との間にトラック便が設定されている。駅前広場は未舗装、周辺は民家が点在しており、郵便局もある。
中斜里駅を出ると左カーブで再び北へと進行方向を変える。3キロほど走り街の中に入ると、左カーブで進行方向を北西に変更して知床斜里に到着する。知床斜里は右側に駅舎のある2面3線、両ホームは網走寄りの跨線橋で結ばれている。駅舎と逆側には側線が3本、1本目と2本目の間は広いスペースにレールが置かれ、3本目は保線庫につながっている。ホーム上屋は駅舎側はもちろん、島式ホーム側にもあり、その長さは50m以上と2両の列車でも十分に収まるものとなっている。釧路行は駅舎側の1番線、網走行は跨線橋を渡った2番線から発着するのを基本とするが、7時27分の北見行、9時04分の網走行はその対面の3番線からの発着となる。交換は7時台と11時台の2回行われる。
駅舎は2007年12月に『記憶の駅』:旅人の、そして、ここに集う人々の記憶を紡いでいく場所をコンセプトに増改築されたもの、駅舎はリニューアルされただけだが、駅舎の中にあったトイレと別棟であった観光案内所は取り壊され、木造のトイレ付の観光案内センターとして増築、駅舎と一体化された。駅舎の外装は、から松集成材を積み重ねることで斜里岳の稜線をイメージ、所々に細長い窓がランダムに配置されている。日の当たり方のせいか、から松集成材が金色に輝き、名古屋名物のゆかり黄金缶に見えた。内装もから松集成材を採用、先述の細長い窓で外からの光を採り入れているので、そんなに明るくはなく、黒い床と少ない照明で落ち着いた感じになっている。窓口は6時半から17時50分までの営業だったが、今年の春の改正で8時50分から16時35分までに縮小、駅舎も23時まで開いていたのが終電の繰り上げで21時10分までとなった。窓口の横には自動券売機が置かれている。観光案内センターの建物の中は丸テーブルとイスがいくつも置いてあり、グループ客でも時間をつぶせるようになっている。
駅舎の改築に合わせ、駅周辺も整備している。駅前広場は1.5倍に拡大し、ロータリーを整備、周辺にポケットパークを設置した。駅左側の民家は全て撤去され、10階建てのホテル『ルートイングランティア知床』がオープンした。その手前には駅周辺の整備と関係ないバスターミナルがあり、ウトロ温泉、知床五湖方面へのバスが釧網本線の列車の時刻に合わせて発着する。駅前通りから交差点を挟んでセコマがあるため、乗り換え時間の間の買い出しも可能だ。また、駅を出て右へ5分歩いたところにはスーパーもある。駅前からの歩道は新しいタイルが敷かれ、駅舎改築と同時期にオープンした『道の駅しゃり』や『斜里工房しれとこ屋』へと続いている。『道の駅しゃり』より『斜里工房しれとこ屋』の方がお土産、飲食物が充実していたから、そっちに寄った方が正解だったのかと。
最新の画像もっと見る
最近の「駅降り」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事