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しーさるの鉄日記

駅降り行動:釧網本線(磯分内~札弦)

標茶を出ると左カーブで進行方向を北北西に変える。磯分内までの駅間は10.6キロと、駅が廃止になる前の駅間としては比較的長い。磯分内は左側に片面ホームのある構造、以前は相対式で副本線もあったが、上り線を残して撤去された。線路と雑草の間のスペースがその頃の名残となっている。当時の駅の写真は駅舎の中に飾ってある。駅舎は入口の上に三角屋根、その両側に太い柱があるものになっている。近くに日本甜菜製糖があり、国鉄時代は急行が停車していた。そのためか、民家は比較的多く、郵便局だけでなくセイコマも近くにある。乗車人員は塘路より多いが、6.8人しかいない。

磯分内から6.5キロ、摩周から8.2キロの場所に、南弟子屈駅があったが2020年に廃止になった。車掌室駅舎は2014年のストリートビューでは見れるが、その次の今年6月のストリートビューでは消えている。駅前の建設会社は変わらない。南弟子屈駅の廃止で、磯分内から次の摩周までは14.7キロも離れるようになった。川湯温泉~緑の14.5キロを少し上回ったため、釧網本線では最長の駅間となった。

摩周は2面3線、両ホームは釧路寄りの跨線橋で結ばれている。網走方面が1番線、釧路行が2番線だが、17時10分発は3番線からの発車だ。また、自分の乗った19時24分の摩周止は3番線の到着となっていた。翌朝まで留置したあと、川湯温泉まで回送され、川湯温泉発6時12分の釧路行に充当される。上屋は1番線の駅舎部分出入口部分のみで、2番線、3番線にはない。現行のダイヤでは上下の交換がないので、信号を改良して1番線発着に統一しても良さそうだ。有人駅で、窓口営業は6時15分~40分、7時30分~10時30分、11時30分~13時10分、14時30分~15時10分、それ以降の無人となり窓口扱いは行わない。窓口の横には券売機がある。また、観光客向けにコインロッカー4台が設置されている。待合室の釧路寄りには観光案内所がある。駅舎は1990年に弟子屈駅から改称されたのと同時に建て替えられたもの、北欧をイメージした駅舎は小大小の3つの三角屋根を連ねることで、摩周岳を模している。駅前広場は真ん中に丸い花壇と摩周湖イメージのオブジェクトが置いてあるシンプルなもの、上屋つきのバス停には川湯温泉方面へのバスが乗り入れる。摩周湖第1展望台へのバスもあるが1日2本と少ない。町は釧路川と鐺別川で仕切られているため、北海道独特の碁盤の目を守りながらも、川の形状でそれが乱れているところもある。町の形状のためか、摩周駅の前後だけ進行方向は西北西に変わる。摩周を出ると右カーブで再び北西へと進み、さらに右カーブで北側に進むようになる。

美留和は左側に片面ホームのある構造、以前は相対式だったが、右側の線路とホームが撤去された。ほぼ網走寄りにある待合室駅舎は車掌車改造、出入りできるのは釧路寄りのみとなっている。網走寄りは倉庫となっており、ホーム側と待合室側のみ出入りが可能となっている。駅前広場は未舗装だが、そこへのアクセス道路は舗装されている。アクセス道路の途中には郵便局、国道とアクセス道路の交差点にはスーパーとバス停、その近くの国道を外れたところには湧き水の汲み場があった。近くにある小学校の全校生徒は12人ほどだが待合室駅舎の維持が子供たちの手により行われてきた。

川湯温泉は相対式、駅舎は左側網走方面ホームのほぼ釧路寄りにある。右側ホームとは構内踏切で結ばれているが、左側ホーム側は切り欠け部分の階段を上ることになる。以前は2面3線だったが、駅舎と逆側の3番線が撤去され、釧路側から分岐する横取線だけが残っている。上下の交換は朝夕1回ずつの計2回ある。左側ホームには駅舎と一体化した上屋があるが、右側ホームには駅舎はない。開業から6年後、1936年に改築された駅舎は、下部にイチイの丸太、上部にカバの木を使用、木製フレームを外に出したハーフティンバー様式を採用したロッジ風、待合室網走寄りは貴賓室だったが、1987年にオーチャードグラスというレストランが入居するようになって。10時から17時まで営業している。その向かいには観光案内所のような小さいスペースがある。釧路寄りはトイレとなっていたが、駅前に別棟でトイレを新設したあとは、足湯に改造された。駅前広場はアスファルトのみでラインなし、駅を出てすぐのところにバス停があり、温泉街の中心にある大鵬相撲記念館前や屈斜路湖へ向かうバスが乗り入れる。周辺は洋食を中心とした飲食店が数軒あるが、昼になると行列ができることもある。鉄道の利用者は少なく、ほとんどがクルマ利用でトイレ裏の駐車場にクルマを停めて、飲食店や駅の足湯を利用する。周辺は観光関係の施設やホテルはあるものの、普通の商店や公共施設はない。

湿原の北端に近い標茶駅で23mだった標高も、摩周駅で100m、川湯温泉駅で162mまで上り、平行していた釧路川も屈斜路湖へ登っていく。釧網本線は川湯温泉を出ると、進行方向を北東に変えて、国道から離れて走るようになる。そして、勾配を上がったうえで、野上峠を越えて、釧路管内にある弟子屈町から、オホーツク管内にある清里町に入る。その途中、延長549mの釧北トンネルを通過、中は12.5‰の上り勾配となっており、270mから277.2mまで登る。トンネルの前後は最大25‰の勾配となっている。峠を越えるために駅間が釧網本線と一番長かったが、先述した通り、2020年に南弟子屈駅が廃駅になったあとは磯分内~摩周間が最長となっている。緑駅は標高129mだから、トンネル出口から150mも降りてきたことになる。

緑は相対式、右側の駅舎のあるホームが網走寄りにずれており、その真ん中の切り欠けた宇分と、左側ホームの網走寄りホーム端は構内踏切で結ばれている。ホームは砂利敷で上屋はない。駅舎は入口の上に三角屋根と緑駅の文字があるものとなっている。駅舎の中にトイレはないが、近くの公園に新しいトイレが建っている。駅周辺は民家が点在、町を横切る道路は国道でなく、摩周湖からの県道となっており、しばらく釧網本線とは中斜里まで並行する。駅からパターゴルフ場沿いに網走方面へ向かって歩くとp、緑の湯という温浴施設がある。休憩所は無料となっており、鉄道利用者も待合室代わりに使える。無料で休憩所を使うだけでは申し訳ないので、待ち時間を利用して、ここの温泉に入ることにした。温泉から出た後は、17時47分の釧路行最終に乗ることに、以前は20時16分が最終だったが、今年春の改正で緑~川湯温泉間が区間廃止となり、最終が2時間半も繰り上がった。この区間廃止がなかったら、駅巡りの固定は変わっていただろう。

札弦は右側に片面ホームのある構造、以前は相対式で副本線もあったが、下り本線を残して撤去された。釧路寄りにある駅舎は三角屋根に平仮名で表は『札弦駅』、裏は『さっつる』と書いてある。駅入り口の上には三角の上屋があり、屋根と調和している。トイレは2年前に閉鎖されており、待合室には後述の道の駅のトイレの案内の貼り紙がある。駅前広場は2車線のアクセス道路の終点で舗装されている。緑よりは周辺の民家が多く、駅から歩いて8分の所には道の駅『パパスランドさっつる』がある。ここも、日帰り温泉があるため、営業時間中は時間をつぶすことができる。札弦の標高は60m、緑駅から70m近く降りて、摩周より下まで降りてきたことになる。

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