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鼓曲萬来

ジャケ買いってのが昔ありまして

レコードの時代の話なんですけどね
今はもうそんな事はないでしょうけど
「ジャケ買い」なんてのがあった訳です

まあ有名なバンドとか良く知っているバンド
興味のあるバンドのLPとかですと
ジャケットの良し悪しに関わらず問題は無かったんですが

新人の情報も少ないアーテイストのアルバムとかですと
視聴も輸入盤は出来ないので
(大体がビニールで封されておりまして)
ジャケットのデザインを見て音を推測して
音も聞かない内から
気に入ったら購入に至るという
そういう行為を昔「ジャケ買い」と称しておりました

まあ、我々の年代の方々はこういった事は経験されてると思いますが
実にサイケデリック当時は輸入盤のジャケットデザインも凝ってまして
ジャケット通りの音で大満足という
俗に言う「アタリ」を引く場合もあれば
良いジャケットだからと思って聞いてみたら
あちゃ~!なんて事もよくありましたよね

自分好みのデザインとか方向性がピッと来るや...もう
音も聞かずに手が伸びてしまい
知らない内に購入してしまった
それにもう買わずにはいられない程の
カッコいいアルバムジャケットが沢山ありましたもの
そんな好きなアルバムジャケットBEST3なんてのも
皆様にお聞きしたいところですが

今日の話はと申しますと
その逆
つまりジャケット見ただけで
これは違うな...と
自分の好みの音では無さそうだと
音も聞かずにのっけからアウト!って奴ですわ
そういうのを「ジャケ買い」の反対
「ジャケ捨て」とでも申しておきましょうか

いや~人を姿形で判断してはいけないと世間でもよく言われますが
後になってそのアーテイストの音を聞いて
なんでこんな良いバンドをジャケットだけで判断してしまったんだろう
本当に自分の感性を疑い 時には反省に至ったという
そんなアルバムを何枚か

あっ,,,あくまでもこれは自分の感性ですので
良いジャケットじゃんと思われる方もいらっしゃるかと思いますが
まあ、あくまでも個人の判断であります

まず最初はこれ ルッキンググラス
どうですか このデザイン?
まず冴えないゴリゴリのへヴィーなロックバンドかなと思いまして
見送りましたが
後にブランディとかこの曲とか
お洒落な音してたんですよ

後に大好きなバンドの一つになりましたが
どう見てもこのジャケット 
この風体からこの音は想像出来ませんでしたもの

Looking Glass - Jimmy Loves Mary-Anne (Official Audio)  

で、次はこのジャケット もうのっけから
デイストーションの効いたハードなギター
ボーントゥビーワイルドしかないですよね

ヘルスエンジェルス系のハードロックでしょう
見送りという感じでしたが
これも又後年になってこの曲を沢山のアーテイストがカヴァーしまして
ああ、そう言えばあの時のバンドだと後に判明した訳です
良い曲じゃありませんか....実に

我が国にも学欄応援団風のリーゼントバンドがありますが
総じてムーンライトとパーテイとバイクがお好きなようで
ジャケットもそれ風に多少ロマンテイックにして下されば
もしかして購入という事もあったかもしれません

Dancing in the Moonlight (Remastered 40th Anniversary Edition) 


輸入盤には額に飾りたい位の
カッコいい秀逸なアルバムも多かったので
それに相応しい音もある程度想像出来た訳ですが

今になるとそういうアー写とイラストだけのアルバムってのも
それはそれで味の有るものとなっておりますが
やはり中身が肝心
外見だけで判断してはいけませんと
少年心にもそう心に刻まれた訳であります

余談ですが当時の米輸入盤は
シールで全部封がしてあると申しましたが
それを切りますと中から良い匂いがしまして
おお...これがアメリカの匂いか等と思っておりましたけど
あれは今思うと単に印刷されたインクの匂いだったんでしょうな

という事でジャケの感じとは相反してよい曲であったという内容ですが
それ以上にジャケも音も似たようにいけてない感じだったという事も
掃いて捨てる程あったという事も追記させて頂きます

という事で本日は「ジャケ捨て」の話
何故この題材にしたかというと....実は理由もありまして

最近おそらくビートルズの最後の曲となるのであろう
「NOW and THEN」のジャケット
急に「ジャケ捨て」の事を思い出したからであります



当然初期の頃からのファンでもありますし
日本公演も見に行った口でもあるので
その偉大さも影響力も充分わかっている筈でしたので
正直このジャケットには戸惑いもありました

理屈ぬきにビートルズのジャケットは
常に何かを与えてくれた至極のデザインであったからです
それが今回は.....
本当に...本当にこれはビートルズなんでしょうか?
そりゃ今まででもあまり好きではなかった
そんなジャケットも確かにありましたが

情報皆無の新人バンドじゃあるまいし
あのビートルズのという事で
全てが許容範囲の中に納まってまいりました

まあ、ビートルズ研究の著名な方たちが
感動秘話とかをあげてこのレコードを
実は....本当に....隠された...感動のとか言って持ち上げておりますので
成る程とも思える事も多いんですが

しかしあえて 
ビートルズが教えてくれた事の一つに
「自分の感覚にごまかしがあってはならない」という事でしたので
そういった事から自分の受け取ったはなはだ個人的な印象で恐縮なんですが
このジャケットを見て
「ああ....本当にビートルズは終わってしまったんだな」という
そんな感覚を持った次第です
これは今までの長い歴史の中のビートルズとは違うという
それが狙いならそれも流石ですが

願わくばこれが何年か先になって「ジャケ捨て」の極地であったと
そう思える日か来ることを願っております  

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