加奈のdiary

ソプラノ歌手 根來加奈 の
ホームページ連動ブログです。

2004年08月28日 | poem
ぜ~んぶ嘘なら良いのに 

この空気も この建物も 外の騒音も 
世の中で起こっている事全部 嘘なら良いのに

そんなことを思う自分が 一番嘘なら良いのに

生まれた事が嘘だったとしたら
今までの出会いも 今の私も すべて嘘な訳で

もしかしたらそれが正解なのかもしれないと
思う日々

存在の原点から やり直したいと
誰でも一度くらい抱く願望を
今日は痛烈に 描いてみる

どこで間違ったのだろう 
そうそれは きっと生まれたところから

生まれる場所も 生まれる時も
きっと 自分とは合わなかったタイミング
本当の自分は どこにいるの?


そんな事あるわけない
それはダメ それはいけません
それは違う それはしてはいけない
そんなくだらない事やめて
お前はそんな事の為に生まれてきたのではない

恐ろしい声が 私を支配する

お前はこうしなさい こうありなさい 
あれをしなさい これをしなさい それをしなさい
さもなくば 存在の抹消だ

その声に操られ 意志とは逆に
手足が勝手に動いていく

誰か助けて 私を助けて
心が悲鳴を上げて叫び続ける

しかし やっと口に出せたその言葉も
車の騒音で かき消され

いつものように
私の周りを ただ時だけが淡々と通り過ぎてゆく