昨日、今日と田舎に行っており、戻ってきました。
西村彗星をステラナビゲータ11でシミュレーションしたところ、条件が良いとは言えないようです。
一つは太陽に接近していく間は下弦の月が出ていることです。
月明かりがあると尾の淡い部分は見えにくくなります。
もう一つは高度が低いことです。
以下、東京での見え方です。
地域によって同じ状態に見える時間が変わりますのでご注意ください。
各地の太陽か月の南中時刻を調べて東京の時刻との差を計算して、その値を加算(東京より西)/減算(東京より東)することで同じように見える時刻が計算できます。
月明かりの影響がなく見られるのは8/26 AM3:40ごろですが、8.3等級と肉眼で見ることはできません。
高度は15度程度と低いです。
月明かりがありますが、9/9 AM4:00は高度が5度程度、全光度4.7等級です。
尾の長さは実際の長さを0.1天文単位(太陽ー地球間の距離の1/10)に設定してシミュレーションしています。
AM4:23には高度10度程度になりますが空が明るくなってきますので見えにくくなります。
翌日、9/10 AM4:10の状況がこちらです。
高度5度程度で、全光度4.3等と明るくなりますが、すぐに空が明るくなり始めます。
夕方に見えるチャンスはほとんどなさそうです。
9/18 18:40に空が完全に暗くなる前に地平線ぎりぎりに見えるようです。
この時の全光度は2.5等級でした。
予報よりも明るくなれば見やすくなるかもしれません。
近日点通過日(太陽に最も近づく日)を変えてシミュレーションしてみましたが西村彗星の軌道では太陽から離れて見られるような条件はありませんでした。
地球の軌道に対してほぼ真下から来て太陽の北側のかなり近いところを通過して行くことが太陽から離れない理由です。
The Sky Liveに3Dデータがありました。
マウスで角度を変えて見られるので状況がわかると思います。
核が分裂してバーストを起こすと明るく見えることになるのですが、逆に小型の彗星のようなので途中で消滅する可能性があるらしいです。
どうなるでしょうか。