『食料の買出し』(これは詩です)
道を行けば見えるのは戸建て住宅の
白いタイル張りの家の屋上のきれいなガラス張りの温室だ
たいしたものだとちらと見上げてたくさんの戸建て住宅の並ぶ道を
貧しい人たちが行き来する
貧しい人たちは非正規で働き税負担はもっとも過酷で
こうした戸建て住宅に住むであろう正社員たちの高給を支えている
この瀟洒な戸建て住宅は非正規の人たちを踏みつけてきた結果なのだ
低い賃金で長く働きたくさんの税負担を強いられ底辺の暮らしに甘んじ
辛酸をなめて涙している貧困者たち
彼らの怨念や復讐がこの道にあって
犯罪の機会をうかがっている
注:税負担がきついのは、直接税間接税の逆転がある。つまりかつては所得税だけで、大企業や富裕層は多くの税負担を強いられてきた。庶民は所得税だけだった。
庶民の所得税が減ってくると、税収が減った国や地方は、(海外もふくめ)消費税の導入に舵を切った。今国税でいえば、この国は「6:4」、所得税と消費税の比率が6:4である。すなわち庶民の負担は消費税による出費が倍近くになっている。8%のころだからいまはもっと。
いっぽう富裕層は税金対策にたけている。海外に資産を逃したり、資産管理会社を作ったり、庶民にはできない事をして負担を大きく減らしている。企業は所得税が減っているし、海外の子会社をつかったり、さまざまな税金対策があるのは、会社経営をしてみれば皆すぐわかるだろう。また企業には消費税が増えれば利益が増える構造もあるようだ。
そこで非正規労働者はどうかといえば、加えて、正社員の給料を守るために余りに安い賃金で働かされ、教育機会もなく、奴隷状態で、何十年と働かされてきたといえる。これで幸福を感じる事ができるだろうか?同一労働同一賃金でも、その実態は闇の中、人件費は限られた中で企業や組織は考えるので、非正規労働者の給料は仕事を減らされたりして、けっきょく増えない、あるいは減らされる事が今の段階ではすでに見て取れる。来年の春を見据えて、とくに年配の労働者の仕事を去年の段階から徐々に減らしていたり、能力の劣る若い働き手をふやしたりしているのだ。