松田 正平 「 薔薇 」 1983年
「 教養の大切さは習ったことを忘れる頃にやって来る 」と説いたのは加藤諦三さんでしたか?クラーク博士でしたか?
忘れてしまいましたが( 汗 )私のような無教養な人間が東京芸大を語るのはたいへん烏滸がましいのはわかっておりますが、
私の数いる従兄弟たちの中に一人だけ、芸大に入学するため三浪までして卒業した、ど根性の持ち主がいました。
その者が申しますには「 芸 . . . 本文を読む
ヤン・ケビ 絵本 「 Americanine 」 2015年
ヤン・ケビさんは1987年にフランスで生まれました。
彼は将来を嘱望された画家であり、イラストレーターです。
最近はパリ、 アールデコを卒業した後、 パリに留まり版画、
モノタイプ、 色鉛筆画を制作しています。
絵本 「 Americanine 」 は彼の最初の本です。 2015年
タイトルの Americaninは、A . . . 本文を読む
アンドレア・セリオ 「 色鉛筆の魔術師 ? 」 2020年
絵は前から見ていましたが、
ただ、お名前と人物像が伴わなかったのです。
上の写真は Instagram用に撮られた愛用の色鉛筆の写真ですが、
それにしても 「 色鉛筆の魔術師? 」 と言いたくなるような短さ!
ここまで画材を大事に扱えば、絵も上手くなるかも知れませんね。
上のイラストは色鉛筆の粗々しさとパステルを活かした仕上 . . . 本文を読む
画家 辰野登恵子 1950年ー2014年
私の尊敬している女流現代画家に辰野登恵子(たつの・とえこ)さんと云う方がおります。
ですが、画家で多摩美術大学教授でもあった辰野さんは残念な事に2014年9月29日に
転移性肝がんのため亡くなられてしまいました。64歳と云う若さでした。
長野県生まれでポップアートなどアメリカ美術の影響を受けた抽象絵画を制作した方です。
平成7年( 1995年 )に東京 . . . 本文を読む
J・M・W・ターナーの肖像(チャールズ・ターナー画)
ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー 1775年-1855年
Joseph Mallord William Turner 1775-1855
アカデミックな絵画の成功者であるターナーさんの事を私ごときが語るのは
おこがましい限りですが、そこは芸術を愛するひとりとしてお許し頂ければ幸いです。 . . . 本文を読む
マッツ・グスタフソン 1951年生まれ
マッツ・グスタフソンさんは
世界が認めるファッション・イラストレーター界の第一人者。
独自のグリザイユ技法を用いて描くイラストはファッション・イラストの枠を越えて
完全にアートの世界に入り込んでいます。ファッション業界のみならず、
広く美術愛好家の垂涎の的です。
( 以下の記事はマッツさんご自身のインタビューからの抜粋です。)
「私は、子供のころから . . . 本文を読む
清宮 質文( せいみや なおぶみ )1917年 - 1991年
私の最も尊敬する芸術家の一人です。
日本の木版画家で父は版画家の清宮彬さん(ひとし)。
東京都新宿区に生まれ育ち、
美術教師や商業デザイン会社勤務を経て、
木版画家の道を歩み始めた人です。
「 蝶 」1963-1964年
(以下の情報はウィキペディアを参照しました。)
清宮自身が以下の言葉を残しています。
「外の限界を . . . 本文を読む
レオナルド・クレモニーニ(1925年11月-2010年4月)
Leonardo Cremonini
ご存知の方も多いと思いますが、
クレモニーニさんは独特の色使いで
人の欲望や深層心理を表現した
イタリア生まれの画家です。
抽象性と具象性を両立した独自の作品
は世界で高い評価を受けています。
「独特の色使い」とひとことで言いますが
これがなかなか出来ないので困ります。
私も絵を描く一人とし . . . 本文を読む
川喜田半泥子(かわきた はんでいし)1878-1963年
半泥子さんはもともと優秀な銀行家でした。
なのに陶芸が好きで好きでたまらず、実業家として
名を成しながら陶芸家になった稀有な人物です。
東の魯山人、西の半泥子、または昭和の光悦などと称されています。
幼名は善太郎。号は「半泥子」の他に、「無茶法師」や
「其飯(そのまま)」等があってユーモア溢れるネーミングがたまりません。
以下の文章は . . . 本文を読む
サイ・トゥオンブリー Cy Twombly's Works on Paper
サイ・トゥオンブリーまたはサイ・トゥオンブリ
( Cy Twombly、1928年4月25日 - 2011年7月5日 )は、
アメリカ合衆国バージニア州出身の画家、彫刻家。
ニューヨークのアート・スチューデンツ・
リーグ・オブ・ニューヨーク(美術学生連合)で美術を学ぶ。
1951年には、ロバート・ラウシェンバー . . . 本文を読む
長谷川利行「水泳場」1932年(昭和7年)
戦前の大正末期、今から90年も前の話です。
関東大震災のあと30代で突然画家になるべく、
上京したのが長谷川利行さんです。
歌人として京都にいた10代から20代は歌集を出版するほど
文学に傾倒していたのに関東大震災のニュースを聞いた
文学青年は東京を目指しました。
「好きこそものの上手なり」とは良く言ったもので、
東京に出てきてからの利行さんは . . . 本文を読む
ズジスワフ・ベクシンスキ「終焉の画家」1929年 - 2005年
ベクシンスキさんは、ポーランドの画家で
写真も撮る芸術家です。
上記の写真のような穏やかな顔をされた好々爺。
日本ではズジスワフ・ベクシンスキーと呼ばれ、
余り有名ではありませんが、その容姿と描く絵のギャップに
驚かされているのは私一人ではないようなので、
ご紹介させていただきます。
ポーランド南東部のサノク出身で、
少年時 . . . 本文を読む
ジャン ミッシェル フォロン ( JEAN MICHEL FOLON )
自分は若い頃から気が多いと云うか、飽きっぽいと云うか、今、流れているCMのように
「 ひとつのことをコツコツと 」なんて苦手でした。でもフォロンさんだけは今でも大好きです。
若い頃にオリベッティ・タイプライターのポスターを見て
「 いつか自分もこんな絵を描いて見たいなあ 」と漠然と憧れたものです。
いつもですが、自分の拙 . . . 本文を読む
柳 宗悦「 民芸運動 その1 大津絵 」
大津絵は民芸運動に生涯を捧げた柳宗悦先生が世に広めました。
無名の絵師が描いたお土産の絵です。
大津絵の歴史的な検証はすでに進んでいるので省きますが、
絵そのものの持つユーモア性に心惹かれる方も多いのではないのでしょうか。
大津絵に描かれた絵は有名な「鬼の念仏」を筆頭に、
「民衆の神々」「仏」「鬼」「英雄」「美人」など多岐に渡ります。
旅のお土産の意 . . . 本文を読む
アンリ・ミショー「 ムーヴマン 」1950年
私の生まれる前にすでに世界では認められていたのに
日本ではあまり知られないままになっている芸術家をご紹介をさせて頂きます。
下にある「 ムーヴマン 」と云う1950年に描かれたドローイングをご覧になっていかがですか?
黒インクでササッと描いたようなドローイングですが、作者はもともと詩人です。
芸術家でもあるアンリ・ミショーさんの1950年の作品「 ム . . . 本文を読む