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クラシノ ソラ「 珈琲と煙草と古本と……。( 3 )」2017年
行けなかった展覧会
あまりに有名な絵本。「 ちいさいおうち 」を描いたのは、
アメリカの女流絵本作家、バージニア・リー・バートンさん。
この夏、東京のある会場で『ちいさいおうち』
―時代を超えて生き続けるメッセージ―
と題して小規模な展覧会が催されました。
と云えば普通なら「良い展覧会でした」と
なるのですが、残念ながらシフトが合わず
私は行けませんでした。
今日、お話させて頂こうと思ったのは、
この絵本「 ちいさいおうち 」との出会いです。
長い話になるのでどうぞご勘弁ください。
私が育った幼少期の東京は、繁華街は賑やかでしたが、
郊外の住宅地は静かなものでした。
まだ、各家庭にテレビはなく、我が家にラジオはありましたが
他の電化製品といえば、天井から下がっていた
二股ソケットの電灯だけでした。
近くに銭湯があり、毎日のように通い
帰りに街頭テレビを見て帰るのが日課でした。
今のように公立の図書館が町ごとにある訳もなく
文化に触れると云えば、ラジオか街頭テレビ、
映画館で観るニュース映像です。
まだありました、床屋さんで見る漫画雑誌と付録の小さなコミック。
どこを探しても絵本などと云う文化の香り高いシロモノは
見つからない時代でした。
そんな私に劇的な変化をもたらしたのが小学校入学でした。
つづく
( 下のスケッチは私が描いたのではありません。
リー・バートンさんが「 ちいさいおうち 」のために
始めて描いたスケッチです。)
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行けなかった展覧会
あまりに有名な絵本。「 ちいさいおうち 」を描いたのは、
アメリカの女流絵本作家、バージニア・リー・バートンさん。
この夏、東京のある会場で『ちいさいおうち』
―時代を超えて生き続けるメッセージ―
と題して小規模な展覧会が催されました。
と云えば普通なら「良い展覧会でした」と
なるのですが、残念ながらシフトが合わず
私は行けませんでした。
今日、お話させて頂こうと思ったのは、
この絵本「 ちいさいおうち 」との出会いです。
長い話になるのでどうぞご勘弁ください。
私が育った幼少期の東京は、繁華街は賑やかでしたが、
郊外の住宅地は静かなものでした。
まだ、各家庭にテレビはなく、我が家にラジオはありましたが
他の電化製品といえば、天井から下がっていた
二股ソケットの電灯だけでした。
近くに銭湯があり、毎日のように通い
帰りに街頭テレビを見て帰るのが日課でした。
今のように公立の図書館が町ごとにある訳もなく
文化に触れると云えば、ラジオか街頭テレビ、
映画館で観るニュース映像です。
まだありました、床屋さんで見る漫画雑誌と付録の小さなコミック。
どこを探しても絵本などと云う文化の香り高いシロモノは
見つからない時代でした。
そんな私に劇的な変化をもたらしたのが小学校入学でした。
つづく
( 下のスケッチは私が描いたのではありません。
リー・バートンさんが「 ちいさいおうち 」のために
始めて描いたスケッチです。)
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