□作品オフィシャルサイト 「愛を読むひと」
□監督 スティーヴン・ダルドリー
□脚本 デヴィッド・ヘア
□原作 ベルンハルト・シュリンク(「朗読者」)
□キャスト ケイト・ウィンスレット、レイフ・ファインズ、デヴィッド・クロス、
レナ・オリン、アレクサンドラ・マリア・ララ、ブルーノ・ガンツ
■鑑賞日 6月20日(日)
■劇場 109CINEMAS川崎
■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5)
<感想>
第66回ゴールデングローブ賞では主演女優賞と助演女優賞に輝いたケイト・ウィンスレット。
本番のアカデミー賞でも見事主演女優賞を獲得した。 『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』の演技も
決して悪くはなかったが、僕的にはこの映画での彼女の演技こそ、オスカーに相応しいものだと確信した。
原作は未読なのだがそのタイトルである「朗読者」の意味がこのストーリーの核となり、またそこが
一人の女性ハンナ(ケイト・ウィンスレット)も一生を左右するベースとなっている。
年下のマイケル(デヴィッド・クロス)と恋に落ち、そのハンナはマイケルに本の朗読を頼むようになる。
しかしながら幸せな日々は長くは続かず突然ハンナはマイケルの前から姿を消す。 時が流れ、
法学生になったマイケルは、法廷で偶然にもハンナと再会する。 しかしながら彼女の判決は無期懲役だった。
それからのマイケル(レイフ・ファインズ)は表向き幸せそうに繕っていたものの、心底にはハンナの影を
消せずにいた。 彼は刑務所にいるハンナに出来る精一杯なこととして、昔彼女に本を読んであげたように、
カセットに吹き込んで送ることにした。
一方、ハンナはそれを手立てとして字の勉強を始める。 そうハンナは字が読めなかったのでだ。
ということは彼女が投獄させられた要因となったあの報告書は誰かの陰謀。
ということがわかっても、彼女の心にあるのはマイケルへの思いと、最後まで自分を信じてくれたメイザー
(レナ・オリン)このレナ・オリンの演技が地味ながら凄くいい。
もちろん、時代背景やハンナという女性の生き様から、ケイト自体も年上の年下の男の恋愛を心の中で、
否定と肯定の葛藤を続けた演技、そして同様に年老いた彼女への本来の愛の置き所を葛藤するを
レイフ・ファインズも素晴らしい。
ハンナの最期に、『ショーシャンクの空に』の中で、長年の刑務所暮らしから開放されたものの、現実社会
とのギャップを埋められず、ああいう最期を選んだジェームズ・ホイットモア氏の演技が重なり合った。
朗読をテープに吹き込む顔ばかりが印象的で
個人的には
ケイトの存在感は
彼らに食われてた気がしました。
逆に言えば
ケイトがそれだけ
彼らの魅力を引き出したのかもしれませんが。
文盲であること
さらにそれをひた隠しにしたことで人生が狂い、それを埋める為の勉強が新たな葛藤と悲しみに
苛まれる事になる。
どこまでいっても
何をしても救われない、あまりに不幸な女性の物語だったと思います。
言葉では表せない様々な思い。
私は原作を読んでいないのですが、それでもこういう思いを丁寧に演じてくれたことに、感謝すらしたくなるほどでしたよ。
もともとレイフ・ファインズのファンなもので、彼の朗読を聞いてるだけで、幸せになれましたわ。
あのテープを聞いたときのカタルシスがよかったです。
レナ・オリン演ずるユダヤ人の女性は、ハンナを信じてたわけじゃないですよね。どんなことをいわれても、彼女が何であっても、許せるものではない。
そう見ました。
久々に見たレナ・オリンでしたが、凛としたものを感じました。
>法廷で涙する顔と朗読をテープに吹き込む顔ばかりが印象的で個人的にはケイトの存在感は彼らに食われてた気がしました。
なるほど^^
賞対象を考えたとき、こちらの方がと言うことで(笑)
>逆に言えば、ケイトがそれだけ彼らの魅力を引き出したのかもしれませんが。
ま、若い方はそうかも。
>文盲であること さらにそれをひた隠しにしたことで人生が狂い、それを埋める為の勉強が新たな葛藤と悲しみに苛まれる事になる。どこまでいっても
何をしても救われない、あまりに不幸な女性の物語だったと思います。
そういう人生に何が必要だったんでしょうね?
出所できたのに・・・。
>ケイト・ウインスレットとレイフ・ファインズの静かな大人の演技が凄くこの映画の世界観にあっていたように思えました。
そうでしたね^^
レイフ、こういう役やらせるとピカイチです!
>言葉では表せない様々な思い。 私は原作を読んでいないのですが、それでもこういう思いを丁寧に演じてくれたことに、感謝すらしたくなるほどでしたよ。
深い感銘を受けられたようですね!
彼女の人生は本当に紆余曲折の茨の道だったかもしれませんね。
>もともとレイフ・ファインズのファンなもので、彼の朗読を聞いてるだけで、幸せになれましたわ。 あのテープを聞いたときのカタルシスがよかったです。
なるほど^^
実に彼はこういう役回りにふさわしい役者ですね!
>レナ・オリン演ずるユダヤ人の女性は、ハンナを信じてたわけじゃないですよね。どんなことをいわれても、彼女が何であっても、許せるものではない。そう見ました。
なるほど。
>久々に見たレナ・オリンでしたが、凛としたものを感じました。
そうでしたね^^
いい映画だと思いましたが、後味はよくなかったですね。
深い心理状態を演技で表すことを要求される映画だったので、役者さんは大変だったと思いますが、ケイト・ウインスレットとレイフ・ファインズも、そして若い頃のマイケルを演じたデヴィッド・クロスよくそれに応えて素晴らしい演技をしていたと思います。
見る人のポリシーや歴史観、人生観などで評価が大いに分かれる映画だと思います。もっとも万人を満足させられる映画なんてないのですから、それはそれでいいのですけどね。
>いい映画だと思いましたが、後味はよくなかったですね。
たしかにそうですね~
>ケイト・ウインスレットとレイフ・ファインズも、そして若い頃のマイケルを演じたデヴィッド・クロスよくそれに応えて素晴らしい演技をしていたと思います。
仰るとおりだと思います。 特にケイトはオスカーに値すると思いました。
>見る人のポリシーや歴史観、人生観などで評価が大いに分かれる映画だと思います。もっとも万人を満足させられる映画なんてないのですから、それはそれでいいのですけどね。
ま、それは仕方がないですね。十人十色ですから(笑)
15歳のときの出会いが一生を定めてしまったというわけですね。
初恋というには余りにも重い出会いでしたね。
>15歳のときの出会いが一生を定めてしまったというわけですね。 初恋というには余りにも重い出会いでしたね。
そうですね。
だからこそ、最後まで彼女のことを・・・。