ザ・カウシルズというグループをご記憶でしょうか?68年に「雨に消えた初恋」のヒットを飛ばすも、日本ではこの曲しかヒットの無いワン・ヒット・ワンダー(一発屋)でした。
グループのキャッチコピー?"牛も知ってるカウシルズ" の印象が強く、なんともファンキーな売り方をする会社と思っていたら実はこれ、テレビ番組で大橋巨泉氏が言ったダジャレだったそうで、ポリドールの宣伝担当の方、勘違いで失礼しました。
アメリカではこの曲、67/12/04付のビルボードで2位まで上がるも、モンキーズの「ディドリーム・ビリーバー」の4週連続№1の壁は厚く1位は獲得できず。それが日本で発売されたのが翌68年の今日1月15日でした。
シリアスなポップス・ファンの多い(?)日本では、彼らのようなキャンディ・ポップス系のグループは大概一発ヒットで終りと言う印象がありますが、アメリカでは他にも「ヘアー」が2位、「インディアン・レイク」が10位とヒットし、№1ヒットこそ無いもののファンは多かったようで、アルバムも何枚か出しています。
私が持っているアルバムは右のライヴ盤だけですが、彼らのヒット曲「ヘアー」以外は知られた曲のカバーで構成され、R&B、カントリー、ミュージカル・ナンバーにビートルズ、ビーチ・ボーイズまでとカラフルな選曲。軽くハッピーなコーラスのグループという印象で聞き始めましたが、軸は意外としっかりした感じ。
ビーチボーイズの「グッド・ヴァイブレーション」のコーラスはまずまずだし、クリームの「サンシャイン・オブ・ユア・ラヴ」も、フォー・トップスの「リーチ・アウト・アイル・ビー・ゼア」もコーラス厚いしこれはこれで良いです。実のライヴならなかなか達者。もしかしてスタジオライヴも交じっているかも知れませんが。
曲のアレンジとプロデュースは、グループのビルとボブのカウシル兄弟。お勧めまではしませんが、さすがアメリカのショー・ビジネスで揉まれて来ているだけの事はあるなと。
個人的にはA3のレフト・バンクのヒット曲、「愛しのルネWalk Away,Renee」が良いですね。当然オリジナルが好きですが、オルガンから入る彼らのカバーも結構でした。
でも一番気に入ったのは、A面ラストの「悲惨な戦争 THe Cruel War」で、P.P&Mが歌いヒットしたフォーク・ソングの名曲。
フォークもロックも好きだった私は、ピーターとゴードン版の「500マイルス」とか好きだったし、フォークの名曲のロック・ヴァージョンがもっと聞けたら良いのにと思っていたので、このカウシルズのカバーは気に入っていました。
以上、【聞きたい365日】 第368話でした。