12月30日に発売したひぐらしのなく頃にとそれを買いに新宿へと出かけた際に
電車で読んだFly Dddy Flyの感想について書きます。
プレイ途中の人もいるでしょうし私自身現在もプレイ中ですが
今回も非常に質の高い作品に仕上がっているひぐらし「皆殺し編」
私がこのシリーズの最大の魅力は非常に純粋なメッセージ
「仲間はかけがえのない存在なんだ」という主人公たちの強いポリシーにあると思います。
これは現在のゲームや小説業界では希少でそれ故に価値のあるテーマです。
作品世界は昭和58年の過疎化の進む村で物語には剣も魔法もロボットも出てきません。
にも関わらず多くの人達に支持される理由は書き手の構成能力やトリック以上に
無条件で相手を信頼し仲間の為に命懸けになる、そんな自分達が所有しない
絆に羨望と憧憬を持つからではないでしょうか。
私は作品世界全体を愛し特定のキャラクターに感情移入しないタイプの人間ですが
緊迫する物語で表題の「皆殺し」の惨劇が起きぬように心から祈りながらプレイしています。
ホラーでありながらヒューマニズムを強く意識した上質の世界、お勧めです。
Fly Dddy Flyは確か映画化もされた小説です。
勧善懲悪の王道を行くような作品ですがテンポの良い文章と
キャラクターの魅力で一気に楽しませてくれる爽快なお話。
私がもしこの小説を一言で語るならば「誇りを取り戻す物語」と語るでしょう。
現実的な舞台を用意しながらいい意味で荒唐無稽を兼ね備えた良作です。