♯153 いつか差別は殺される 2006年10月07日 | ログ 図書館で一冊の本を見つけた。 割と古めのその本を開くと表現の一部に「くろんぼ」とある。 記憶によれば殺された言葉。 再販増刷される事はない単語。 米軍基地の料理長をしていた祖父は当然のように彼らをくろんぼと呼ぶ。 蔑称でも尊称でも愛称でもなく。 ただくろいから、彼らをくろんぼと呼ぶ。 この星は順調に差別を殺していく。 いつか旅人がこの星を訪れた時 そこに差別の痕跡を見つけられるだろうか。 私はそっと本を戻した。 願わくば、世界の終わりまで残りますように。