Tenor MadnessのJohn Coltraneのアドリブを検証します。2/2
3コーラス目の3小節目、4コーラス目の3小節目に注目してください。
この2小節はフレーズの出だしになっています。音「D」と「A」です。
下の3・4コーラスでこの部分だけが「CMixolidian」の対比音(和声的にはノンコード
トーン)でフレーズが始まっています。
そして、7thをコードトーンとするとどちらもコードトーンでフレーズは終わっています。
モード的に説明すると3コーラス目の場合は「CMixolidian」の基音単位の中の音「C」
で終わり、4コーラス目の場合は音「FMixolidian」の対比単位の音「G・E♭」で終わって
います。コードトーンの音がメロディ音になると安定的なサウンドになり、ノンコードトーン
の音がメロディ音になると不安定で緊張感のあるサウンドになります。
この2つのフレーズは和声的に「緊張から緩和へ」というサウンドの変化で構成されています。
モード的な説明ですと3コーラス目は「対比単位の音から基音単位の音」と「緊張から緩和」で
4コーラス目は「対比単位の音から対比単位の音」で「緊張から緊張」で終わっています。
3コーラス目の赤丸部分を見てください。すべて3度のスケールになっています。
3度のスケールで3度の最初の音に装飾音が付いている形です。
3コーラス目の4小節目では音「G・F#・F・E」と半音進行が見えます。
これを音「D」をペタルトーン的にした半音進行とみるか、コード「C7」を分解して
「Gm・Gm△7・Gm7・C7♭9」のコードトーンの半音進行ととるかの2通りが考えられます。
サウンドで考えるとバックはコード「C7」で音は「C・E・G・B♭」、これに対してメロディで
は、ペタルトーン的な手法で音「F#」「F」の音を強く聞かせることでコードトーンとの不協和
を出し、コードトーンだけのフレーズに緊張感を与えています。ここでペタルトーン的な音
「D」がないと単なる経過音で緊張感はなくなります。この不協和をあえて聞かせるという
上手さが見えます。
3コーラス目の6小節目の音「D・F」の6度音程は音「D・C・A・F」の省略された音です。
もっと細かく言うと音「D」はその前の音「C」とのフレーズ「C・D・C」の後の音「C」
が省略され音「D」があり、次の音「A」も省略され音「F」へ、
4コーラス目の赤い矢印はスケールで下降している箇所です。
4コーラス目の7小節目音「G」から1オクターブ上がった音「F」から下降しています。
これはスケール音「G・F・E・D・C#」の変化させた形です。
これについては「アドリブの為のスケール練習1」で変化するスケールを紹介しています。
「アドリブの為のスケール練習1」←クリック
4コーラス目のの2小節目の音「F#」は次の小節の音「G」に続いているのですが単なる
経過音で済ますか、音「F#・A」に対して「F#dim」のコードを考えるか?です。
最後に赤文字のコードです。「D♭7」は「G7」の裏コードで次のコード「C」へ、
次のコード「E♭7・D7・A♭7・G7」はコード「G7」から逆算したコードです。
コード「D7」は無くてコード進行上は問題ないです。
このような代理コードを連発する場合、バッキングをする人が「俺は音感がいいから
アドリブに付けちゃうぞ」などとなったらどうでしょう?
アドリブ奏者がここで多調的な不協和なサウンドを狙っていたのにバッキングと調和した
平坦なサウンドになってしまいます。「アドリブ奏者はがっくり!!」
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