【038】青岸渡寺 西国1番
住所 東牟婁郡那智勝浦町那智山8番地
宗派 天台宗
山号 那智山
開山 裸形上人
本尊 如意輪観世音
重文 銅造観音菩薩立像 2躯など銅造の仏像8
西国巡礼が何故このへんぴな地から始まるのか・・いろいろな説がありますが、一番有力なのがお伊勢参りです。お伊勢参りした後、足を伸ばして那智の滝、熊野三山をお参りし西国巡礼をはじめる。そして最後の関ヶ原谷汲山で巡礼を終えて、江戸に帰るか、更に善光寺へ足を伸ばすかを考える。これが自然なコースだと思います。花山法皇や徳道上人が考えたのであれば、京都を発し京都で終わるコースを考えるはずです。お伊勢参りの延長が自然です。
花山法皇の熊野千日籠もりからなると言う説は、あまりにも不自然でこじつけ的なものに思います。
さて、那智の滝を通り過ぎ、参道の階段を上ると那智黒石の碁石や硯を売っている店が続きます。やっとの思いで本堂にたどり着き、あっと思います。那智大社の方が俄然大きい上、神仏和合かと思う程に隣り合わせです。いかにも観光目的に造られたと思われる三重塔から下りますと那智大社のご神体である那智の滝へ下りる道へと出ます。那智の滝の豪快さは言うまでもなく舞台に立つと水しぶきが飛んできます。
ところで、ここ勝浦を訪れたとき、桜が満開で、更に三つ葉ツツジ、モクレンが満開。3月末に春が一気にくる地なのです。
御詠歌
補陀洛や 岸うつ波は 三熊野の
那智のお山に ひびく滝津瀬
招福面
熊野古道 大門坂