世界の艦船9月号は特集・現代の対艦ミサイル戦です。
8月号でも゛ロシア巡洋艦「モスクワ」沈没の真相に迫る゛の記事がありました。
押しなべて「エイラート」から「モスクワ」までを基に最新動向と各国の対艦ミサイル、
搭載している艦艇ラインナップ、対艦ミサイル、防御システム、
対艦ミサイルに対してのダメコン・システム等について各氏が解説されています。
基本的にはアメリカの「ハープーン」タイプ、「トマホーク」タイプ、「LRSAM」タイプ、
ロシアの「3M2ジルコ」タイプに分けられます。
各対艦ミサイルの傾向としては
長距離、多様ビィークル搭載、多様センサー、多様飛行パターン、極超高速化です。
この様に能力が高度化するにあたり必要となってくるのは制御システムです。
特に高度なネットワークが必要となります。
これ現象は防衛システム同様であり、各氏も解説されています。
遠方の攻撃目標に対して状況把握を行い、敵から探知されずに、
飽和攻撃ではなく、効率の良い攻撃パターンをコンピュータが示して、最終決定を人間が行うことです。
防御も同様です、いかに早く対艦ミサイルを探知して長距離ミサイルで迎撃するかです。
そのためには米国防省はJADC2(Joint All-Domain Command Control)という
陸、海、空、海兵隊、宇宙軍のすべての軍のセンサーからデータを
単一のネットワークに接続する指揮統制コンセプトを推進中です。
そしてこれらの対艦ミサイル、防御システム、ダメコン・システムを的確に運用していくためには
システムを理解して日頃からの訓練実施と各要員のスキルアップは必須であります。
ベスト対艦ミサイルは「エグゾセ」と思います。
JADC2での米海軍コンセプト
海軍は、JADC2 に関連して、Project Overmatch を推進している。
Project Overmatch とは、海軍が保有する艦艇を陸・空軍の装備品とリンクさせ、
JADC2 を実現することを目的としたものである。
その目標とするところは、 まず、分散型海上作戦の実施が可能なアーキテクチャの構築である。
具体的 には、ネットワーク、インフラストラクチャ、データ・アーキテクチャ・ツ ール
及び分析手法を開発することとしている。
これと並行して、当該アーキ テクチャに無人システム(船舶、航空機)を組み込む計画を策定することが 指示されている。
報道発表によれば、海軍は 2023 年に初期の運用能力を獲 得することを意図している。
航空研究センター運用理論研究室 3 等空佐 土持 太郎氏の論文より引用。
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