2010年製品化のGlaskasten(グラスカステン=ガラス箱の意)と呼ばれるドイツ国鉄のBR98.2型蒸気機関車が牽引する混合列車セット内の客車です。2021年製品でDonnerbüchse(かみなり箱の意)用のピックアップシュー(品番73301,73302)が発売されたことと,耐圧25Vで100μFもあるチップ積層セラミックコンデンサをAmazonで見つけたのを機に,これらを利用して車内照明を設置することにしました
ちなみに,2018年製品化のGlaskasten(メルクリン26609)の混合列車セットの客車は車内照明付です。
使用したピックアップシューは品番73301ですが,どのみち加工しますので品番73302でも結果は同じです。
セットの郵便荷物車には導電カプラーで通電してあります。
ピックアップシューの加工で一番重要なのが,固定ネジの穴あけです。Donnerbüchseでは,ピックアップシューの取付ネジ(導電)が車体を固定するネジを兼ねており,専用の車内照明セットへの配線は,このネジ止めだけで完了します。本製品への加工はこれを応用して客室内まで伸びているネジを導線の一部として使います
客室内の床には既にネジ用の穴が用意されていますので,ここから下へピンバイスで穴を開けます。ネジ止めしますので穴の直径を広げ過ぎないように注意しながら少しずつ穴を広げます。ピックアップシュー用と車軸コンタクト用の2つを貫通させます。
ピックアップシューの固定ネジ穴は,床下に開けたネジ穴の位置に合わせて新たに開けなおします。この時,ピックアップシューのセンターレールに接する部分の前後方向のセンターが,車軸の真下に来るように位置を調節する必要があります。カーブポイント通過時にピックアップシューが左右のレールに接触してショートするのを防止するためです。
次に,ピックアップシューの床下取付部分が長過ぎるので,余分な部分を現物合わせでカットします。
最後に,フォークみたいに割れている部分の長さが足りないので切れ込みを入れます。これらの作業は金属切断ハサミで行いまいした。ピックアップシューの色がシルバーで目立ってしまうため,黒染めしました(材質が鉄ではないため真っ黒にはなりませんでしたが)。
ピックアップシューと車軸コンタクトを取り付けるに際して,床下部分に凸凹がありますので,現物合わせでフラットに削りました。
車内に顔を出したネジですが,ここにカットした銅板を筒状に丸めた接点を自作し,これに導線を半田付けして3点セット(ブリッジダイオード,コンデンサ,定電流ダイオード)に接続しました。ちなみに,この接点は被せてあるだけで半田付けしていません。
照明は桧板に銅箔テープを貼った基盤に3050チップLEDを半田付けしました。ローカルな雰囲気を醸し出すため,あえて4個にしてあります(ムラなく灯すには最低5個は必要と思われます)
普段はコストの関係から電解コンデンサを使用していますが,耐圧25V,100μFのチップ積層セラミックコンデンサを使用しました(1個当たり164円なのが玉にキズ)。多少減光するもののストロボライトのような点滅はないので個人的に許容範囲でした。サイズはブリッジダイオードより少し大きい位なので狭いトイレにも収納可能です
ようやく読書が出来るようになりました