DCC迷宮の住人

デジタル鉄道模型の備忘録

猫屋線キハ185をDCCフルサウンド機に改造する~その4~

2024-06-18 01:07:07 | 猫屋線

今回の改造では,テールライトを,ヘッドライトと連動させずに個別にオンオフしたいという野望を果たすため,デコーダのAUX3とAUX4にライトファンクションを設定しました。
ESUのLokSound 5 microにおいて,AUX3とAUX4にライトファンクションを割り当てることが出来ますが,実際にはライトを点灯させるだけの電力を供給することができません(一般的な解説では,ロジック回路でありパワー回路でないという表現が使われるため,初心者には取っ付きにくいと思われます)。
では,どうするかというと電力を増幅する装置(アンプ回路)が付いているESU社の専用アダプター(品番51999)を使います。

上の写真が専用アダプター(品番51999)です,この裏側にnext18アダプターが付いていますので,デコーダー外した状態でハンダ付けができるのも大きな利点です。
これは,後で配線が分からなくなった時に備えて撮影したものです(車両の改造には必須の作業で,当ブログは,その副産物)。


上の写真は,トミーテックの動力ユニット17m級B(品番TM-07R)のプラスティックカバーを外し,その中にある金属ウエイトを取り除いた状態のものです(モーターの左側には金属ウエイトが残っています)。
DCCデコーダーで車両を制御するには,レールからの給電とモーターの間のどこかにデコーダーを挟む必要があります。
○で囲んだ部分が,モーターから伸びている集電板と,その下側に車輪を通してレールから電気を伝える板との接点になります。モーター側の集電板のこの部分をカットします。


モーターから伸びている集電板をカットして配線を半田付けしました。4本の配線は専用アダプターの所定の位置にハンダ付けすることになります。


配線済み0402チップLED(赤色)をセメダインのハイグレード模型用で固定しているところです。

あと少しだけ半田付け作業が続きます


猫屋線キハ185をDCCフルサウンド機に改造する~その3~

2024-06-11 01:19:21 | 猫屋線

今回は,ヘッドライトとテールライトの加工です。

ヘッドライトのレンズのパーツが,ライトカバーの後ろ側まで伸びていて,レンズを外すと直径1mm程度の穴が残ります。私は,設計者が,ここからの自然採光によりヘッドライトが光っているように見せたかったのだと推察しています。穴を塞ぐのも面倒なので,ここから配線を取り出して,ヘッドライトのパーツがボディーに際込まれている部分に穴を開けて配線を取り込むこととしました。
ピンバイスは,ゴットハンドクイックパワーピンバイスを使っています。一度これを使うと手放せなくなります。マグネット式のピンバイスなので,ドリル刃の脱着が一瞬で終わり,接続部が六角形の形状のため空回りしないのです。交換用ドリル刃も1mmから3mmまでが,0.1mm単位で用意されているも大きな利点です

ライトケースの内側は,遮光とリフレクターとしての機能を持たせるため,シルバーで塗装しておきます。

配線済み0402チップLEDUVレジン接着剤で固定します。説明書きには5秒で固定とありますが,一般的なUVレジンと同様に1分くらい紫外線を照射して安全策を取りました。
その後,セメダインのハイグレード模型用で嵩を増していきました。成分の65%が水分で占められている接着剤なので硬化すると体積が減ってしまい,6~7回盛ってようやくレンズらしくなりました。
最初からレジンを多めに盛る方法もありましたが,接着剤のレジンの粘度が低く凸型に固定できないことと,的確な量で流し込むことが難しかったこともあり,このような作業方法となりました(凸型にしたいレンズ部分を粘度の高いレジンに変えてみる方法もあったと考えられますので,いずれ試してみます)。

セメダインのハイグレード模型用が硬化する時間を利用してデコーダーへの書き込み作業を行います。今回はヘッドライトから独立してテールライトを制御したいので,AUX3とAUX4にライト用の設定をしました。


テールライトはエコーモデル外ばめ式テールライト(品番3608)の赤色レンズのみを使用しました。レンズの差し込み部分の直径が1.37mmでしたので,近似値の1.4mmの穴を開け,セメダインのハイグレード模型用で裏から固定しました。

テールライトが灯るのが楽しみです


猫屋線キハ185をDCCフルサウンド機に改造する~その2~

2024-06-04 00:01:22 | 猫屋線

今回は,車内照明の基板製作です。

ノコギリを使って切り出したばかりのプリント基板の角は結構鋭いため,今後の作業の安全と,動力車に組み込む際の損傷防止のために,ヤスリを掛けて面取りを行う工程を挟みます。

プリント基板にパーツを半田付けしますが,その際,予備ハンダの前にフラックスを塗って,ハンダを流しやすくします。かつて,プロの方の電子工作の動画を見たことがありますが,ハンダ付け毎に頻繁に塗っているのを見て,驚いた記憶があります。

上の写真は,あらかじめ基板の右端の部分に予備ハンダを流してあり,その部分にパーツを半田付けて仮止めしているところです(既に基板にハンダが載っているのでパーツから出ているリード線を上から押しつけているだけ)。この後,リード線にしっかりとハンダを流し込んでいきます。
ハンダ付けのコツは,基板にフラックス→予備ハンダ→パーツにフラックス→予備ハンダ→両方にフラックス→こてを当てるだけとい順番で行います。


フラックスが天ぷら油のようにジュワ~となれば,ハンダが流れて成功です。ちょっとハンダが多すぎてお恥ずかし写真ですが
初心者が失敗するのは,フラックスを使用しない,予備ハンダをしない,ハンダこての能力不足にあるのではないでしょうか。
ちなみに,ハンダごては白光のFX600を使用しています。1分足らずで高温になり,最高500度まで調整可能なので,鉛フリーのハンダでも作業が容易だからです。
私自身の経験では,安価なハンダごてでは温度が足りないため,現在主流の鉛フリーハンダを扱うのに難しく,結局買い替えてしましました。

照明の基板ができました。

次回はヘッドライト,テールライトの組込み作業の予定です。