1か月も放置してた(苦笑)
4月上旬は仕事が忙しく、ゴールデンウィーク中に更新と思っても休みは休みで忙しく・・・・・
で、今日の一枚は発売から1カ月聴き続けたコチラ。
ももいろクローバーZ
『5TH DIMENSION』
2013/4/10リリース
KING RECORDS
KICS-91900
最初に1回、流して聴いた時は“なんじゃこりゃ?”でした(苦笑)
そして1か月聴き続けた結果“なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!”になりました(爆)
真面目な話、コレはアイドルの作るアルバムでは無いと思います。
アイドルにこんなモノを作られたら、世間的にアーティストと認識されている方々(笑)は立つ瀬が無い。
こんなにコンセプトがガッチリ固められているのに聴く度に発見がある柔軟さを併せ持つ作品は貴重です。既発のシングルがシングルとして聴いた時よりも強烈に印象に残る。
1つの組曲としてのアルバムに組み入れられた時に最大限の魅力を発する様に作られているとしか思えない。
奇抜すぎると思ったり、サブカルに寄せ過ぎだと思った楽曲が、あまりにキャッチーだったりポップだったりと感じられる。凄く考え抜かれた、アルバムとして意味がある一枚。
方向性は違うが、完成度という点で言えば嵐の『Popcorn』クラスかと。
しかし、このアルバムはアイドルポップ史に残る名盤ではない。
聴く人を選ぶ気がする。これを楽しめるのは、マニアでも初心者でもイイんだけど、少なくとも音楽に対して原理主義的な固執をしない耳を持ってる人じゃないと無理かも・・・・・・
大隅知宇・AKIRASTAR・前山田健一・いとうせいこう・MURO・SUI・大槻ケンジ・イアンパートン・ダミアンクーラッシュ・やくしまるえつこ・近藤研二・永井ルイ・NARASAKI・横山克・長谷川智樹・布袋寅泰といったコンポーザーのラインナップを見て、だれがアイドルのアルバムと思うんだ(笑)
各曲に言及はしないけど、壮大なコーラスやストリングスを使った大作、マーティフリードマンのギターが冴えるパワーメタル、Rap楽曲から中後期ビートルズを彷彿とさせるブリティッシュサウンド、歌謡曲要素やニューウェーヴ・・・・・・あらゆる要素を取り込み、昇華させたスタッフの手腕に敬服です。
特に好きなのは、「Chai Maxx」を進化させた様な勢いが素晴らしい「上球物語」(あーりんのスキャット、ねぶたの“らっせらー”と“ケ・セラ・セラ”をミックスする感覚、間奏のホーンのフレーズなど聴き所満載)から、往年のアイドルポップやレイジーの様なアイドルロックをアップトゥデートした「空飛ぶ!お座敷列車」(石丸謙二郎氏のナレーション最高!そして“ロケンロー”な間奏のギターもワクワクものです)への流れ。
何度も言うけど、アイドルがこの水準のコンセプトアルバムを作ること自体が驚きでしかない。
ガールズアイドルが山ほどあるこの時代でも、こんな事やってるアイドルは皆無に等しい。
アルバムとしての完成度だけで言えば、売上だけは日本一のあのグループなど足元にも及ばないだろう(笑)
ただし、このアルバムの凄さを感じるには、何度も聴かないとダメかもしれん。
2,3回聴いて“???”ってなった人は、30回でも40回でも通しで聴いてください。
どこかで「ハッ」とする瞬間が来ます(笑)
2013年、最大の(いい意味での)問題作です。