日本グルーヴチューン振興会

藤井隆『COFFEE BAR COWBOY』

先週の3連休、夏風邪で体調を崩してしまいまして、せっかくの更新チャンスを逸してしまうという失態・・・・失礼しました。

さて、リリースから1カ月以上経ちましたが、実にカッコいい1枚を取り上げてみたいと思います。

 

 

藤井隆

『COFFEE BAR COWBOY』

2015/6/17リリース

YOSHIMOTO R & C

YRCN-95247

 

 

世間一般的には、芸人であったりタレントであったりという認識であろう藤井隆が約11年ぶりに放つオリジナルフルアルバム。

コレがまぁ素晴らしくカッコよくてめちゃめちゃポップ!そこらのミュージシャンが裸足で逃げ出すクオリティ(笑)

まぁ、マシューズベストヒットTVを見ていた世代ならお解りの様に、藤井隆という人のポップスに対するセンスというのはホントにずば抜けていて、特に身体に染みついたメロディセンスは凄いんです。

今回のアルバムのプロデュースは藤井くんとノーナリーヴスの西寺郷太くん&冨田謙。郷太&冨田氏なら豪華なコンポーザー陣を揃える事は容易だったであろうけど、殆どの曲を藤井くんに書かせた判断は正解だったと確信できる作品に仕上がってます。

藤井くんが書いた曲を郷太君が交通整理しながら冨田氏に仕上げてもらうという3人の作業が本当にポップシーンに輝く1枚を作り上げてくれた訳で、そのチームワークに感謝しかありません。

ゲストには2曲目でRapを披露するRHYMESTERの宇多丸氏、3曲目と8曲目のコーラスに松田聖子、5曲目のヴォーカルに奥様の乙葉ちゃん、9曲目のデュエット相手は盟友のYOUさん、REMIXでRAM RIDERとtofubeatsも参加と実にゴージャスな布陣。

 

 

まず、リードトラックである1曲目の「YOU OWE ME」がイントロから既にカッコ良すぎてゾクゾクするんですよ。フル尺で8分近くある曲なのに全くダレることなくクールでグルーヴィなビートが心地良い。

2曲目「Quiet Dance feat.宇多丸」もまたイイ曲で。テンポが速い訳じゃないのにグルーヴィ、自然と身体を横揺れさせるビートとキャッチーで気持ち良いメロディラインが融合した名曲。

4曲目の「driving me crazy」に至っては冨田氏が90年代前後のグラウンドビートを本気で作り上げてるから堪らない。打ち込みなのに詰め込み過ぎない見事なお仕事。

そして、個人的に大好きなのが5曲目「make over feat.乙葉」です。乙葉ちゃんが、こんな曲を!そして、また見事にマッチしている事にゾクゾクしました。彼女が、こーいうダンスミュージックが大好きだというのは後から知ったんですが、形にしてくれた事に本当に感謝です。そしてBからサビにかけてのメロディがホントにフックが効いてて素晴らしい。

「SAVE ONESELF」は郷太くんが作曲とアレンジをしているので、ノーナの匂いも漂うディスコチューン。間奏の冨田氏が弾くオルガンソロが最高にテンション上がるのです。

アルバム中、最も好きなのが「discOball」。鍵盤の音色がクールでカッコいいハウスチューン。ポップでグルーヴィで、でも少し斜めからアプローチしている感じが私のツボを突きまくる。こういうダンスグルーヴがもっと世の中に溢れてて欲しいなと思う一曲です。

 

 

とりあえず、藤井隆の音楽人としての才能が溢れているアルバムです。それを引き出した西寺郷太くんと、形にしていった冨田謙氏。3人が揃わなければ、この名盤は生まれなかった様に思います。彼らのポップフリークとしての蓄積が実にイイ形で昇華した作品を送り出してくれた。そんな風に思うのです。

 

 

 

 


ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「CDレヴュー」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事