ライヴの感想とか書いてたので、CDのレヴューは久しぶりの様な気がします。
リリースされて半月経ってるので、遅きに失した感もあるのですが、やはりこのアルバムに触れない訳にはいかないでしょう。
『POWER OF LIFE』
2015/6/3リリース
HERO MUSIC ENTERTAINMENT
HRME-1005
という訳で愛しのBRADIO待望のファーストフルアルバムがリリースされたのですが、まぁ素晴らしい作品に仕上がっております。
２月に出たシングル「Flyers」から３カ月と少し。相変わらず攻め攻めにたたみ掛ける彼ら。頼もしい限りです。
フルアルバムということで、今までの集大成的な意味合いもありつつ、これからの彼らの進む道筋をも指し示す内容かと。
まず、全編に漂う圧の強さ。威圧感とか圧迫感という事ではなく、大物感とかスケールの大きなオーラの強い感じがあるんです。音数が多い訳ではないのに印象がゴージャス。
ドラムの有希くんが叩き出すビートが歌心に溢れていて気持ち良い事。
ベースの亮輔くんのプレイが実にグルーヴィで腰にくる事。
ギターの聡一くんは重厚なロック系の音色と軽やかでファンクな音色を使い分け、多彩な奏法を駆使して小粋なサウンドを構築する事。
そしてヴォーカリストとして稀有なオーラを放つ真行寺貴秋くんのパワフルな地声と繊細なファルセット・・・・・全てが混じり合って作りだされるBRADIOの音。
実に力強く、尚且つ繊細な緩急の付け方にしびれました。
既発シングルの「Flyers」や「オトナHIT PARADE」のアッパーな感じも彼らの魅力なんですが、今作に関してはライトメロウなグルーヴが気持ちイイ曲が多いなと。
３曲目の「真っ赤なカーチェイス」では、イントロ１５秒でインするギターの音色にノックアウトされました（笑）疾走感はあるんだけどアンサンブルの柔らかさが実にハマる名曲。
５曲目「Chocolate Flavor」もイントロのギターが色気たっぷりでゾクゾクする。ベースはビンビンしてるのに漂うメロウさはFAT PROPのRinda氏が弾くピアノと真行寺くんのファルセットの効果なのか。メロウグルーヴとはこーいう事なんだなと改めて感じる一曲。
８曲目の「シークレットコード」の歌いまくるベースフレーズもカッコいい。ラテンフレーヴァ―とジャギッとしたギターの音色、裏を打つハイハット、聴く度に色んな事を発見してしまう。
個人的ハイライトはラスト２曲。大好きなルルルルズのモミちゃんがゲストヴォーカルで参加した「You Make Me Feel Brand New」から、これも大ファンのUNCHAIN谷川正憲くんがヴォーカル参加の「Ride On Time feat.谷川正憲」への流れ。奇しくもスタリスティックスと山下達郎というメロウグルーヴの大先輩の名曲と同タイトルの２曲。狙ってるとしか思えない（笑）
「You Make Me Feel Brand New」はポリスの「見つめていたい」を想起する様なメロウなバックトラックに真行寺くんのソウルフルなヴォーカルとモミちゃんの透明感溢れる歌声が絡み合うバラッドチューン。「Ride On Time feat.谷川正憲」は爽快感とドライヴするグルーヴが気持ち良すぎる実にグルーヴィなキラーチューン。もう、何が凄いって谷川くんの気迫に漲った歌声。ワタクシ、シビレまくりました。もちろん彼らの演奏も真行寺くんの歌も最高です。特に間奏のベースソロはメロディアスでグルーヴィ。この曲で〆る時点でアルバムが名盤であると確信できます。
もちろん、これら以外の曲も彼らの魅力に溢れたカッコいい作品ばかり。１２曲全てが楽しめるアルバムだと太鼓判を押します。
このアルバムを引っ提げてのツアー、是非見に行っていただきたい。CDで聴く何倍も興奮して楽しい時間になる事請け合いです。私も７月１日に地元でのライヴに参戦します。家族４人とも楽しみにしてるライヴはそうそうありません。
最後になりましたが、このアルバムを聴く時は出来るだけ良い再生環境で大きい音で聴く事を推奨します。楽器の音色や演奏の細部への拘りが良く解ると思いますので・・・
