かなり久しぶりにレヴューを書いてみる気になりました(苦笑)
嵐
「FACE DOWN」
2012/5/9リリース
ジェイストーム
JACA-5314~5315
JACA-5316
「Your Eyes」
2012/6/6リリース
ジェイストーム
JACA-5319~5320
JACA-5321
嵐が2カ月連続でリリースした、どちらもメンバーの主演ドラマの主題歌。
というより、彼らのシングル曲はジェイストーム移籍後、基本的に一部の例外を除いて殆どがドラマや映画の主題歌なので、出演が増えるとシングルが立て続けにリリースされることとなります。
ちなみにSMAPの場合は、金字塔となった「がんばりましょう」以降の30枚以上に及ぶシングル曲のうちドラマタイアップは8枚ほど。最強の時代と思われる90年代中期~後期だけ見れば、たった3枚しか無いのです。
ここからは個人的な感想ですが、どうもドラマや映画の主題歌というのはバラエティ番組やCMのタイアップに比べて制約が多い分、無難な楽曲になってしまう様な気がします。
嵐で言えば、「Troublemaker」の様な数少ない例外はあるものの、概ねエッジが丸められている気がするのです。
ドラマや映画の世界観と合わなければ、主題歌として成り立たないのは理解できる。
しかし、その縛りが楽曲にもたらす影響が大きいのも事実。
難しいものです(苦笑)
今回のシングルでは「FACE DOWN」が大野くん主演の密室サスペンスの主題歌。
ダークトーンのダンスエレクトロという路線は、彼らのシングルの柱の一つであり、ドラマの世界に非常にマッチしている。
ただ、どうしてもフックの弱さが否めない。
テレビで歌っているのを見て、ダンスというヴィジュアル込みだと数段格が上がる感じは受けましたが(笑)
初回盤カップリング「ひとりじゃないさ」および、通常盤カップリング「目指した未来へ」は、基本的に気持ちいいミドルポップ。「目指した~」の方が、少しアッパーなアレンジなくらいで、特に刺激的な部分も無く(苦笑)
攻め、よりは守りの印象ですかね。
でも、「目指した~」の間奏のギターとかの音色は好き(爆)
「Your Eyes」の方は相葉ちゃん主演。推理モノと呼ぶにはあまりにライトな為(笑)、楽曲のテイストもマイルドなロッカバラッド。
80年代商業ロック系のバンドが演るバラッドみたいな。
既視感も強い(苦笑)
ただ、このシングルは通常盤のカップリングに美味しい曲が。
マシコタツロウが書き、彼と宮野幸子がアレンジした「花火」がそれ。
タイトルと、マシコ氏の楽曲というコトで、柔らかめのミドルスロウを想像してたら、見事にイイ方に裏切られた。
ライトフュージョンテイストを感じるアレンジ。ちょっと横山輝一の様な匂いも(笑)
イントロから疾走するオーケストレーション。要所を締めるエッジィなギターカッティング。控えめながら全体を支配する鍵盤の空気感。そして、何よりも素晴らしいのがキャッチーなメロディライン。特に、畳み込む様にフックを連発するサビの高揚感ったら!
更に素晴らしいのは、ここ最近彼らの楽曲としては珍しいくらいCメロが充実している。きちんとブリッジとして機能し、ラスサビへなだれ込む意味を感じられるCメロだった。
この1曲だけで3000円くらい払ってもお釣りがくる(爆)
ちなみに、初回盤カップリングの「君がいるから」も、吉岡たくの軽快なアレンジが光る、悪くない楽曲なんですけどね。相手(「花火」)が悪すぎた(苦笑)
通常盤もう1曲のカップリングに関しては言及しません・・・・・・・・・・・・好みじゃないもんで。
嵐という存在がここまで大きくなった以上、タイアップというコトには抗えないでしょう。
しかし、逆に大きくなったからこそタイアップ無しでも大丈夫なはず。
ドラマや映画という足枷を外して、自由に弾けた楽曲を世に問うても良いんでは?とも思うのです。