昭和26年、美空ひばりさんが、当時14歳の頃歌った「あの丘越えて」が、東京大衆歌謡楽団の演奏で、現代に蘇っています。その中に「馬」(あお)という歌詞が有ります。
1.山の牧場の 夕暮れに 雁が飛んでる ただ一羽 私もひとり ただひとり
馬(あお)の背中に 眼をさまし イヤッホー イヤッホー
私の子どもの頃のかすかな記憶に「塩原多助とあお」の物語のことが残っていました。両方とも、「馬」と「あお」が共通しているので、ちょっと調べてみました。まず、「馬」を「あお」と呼ぶのは、一般的に「黒みを帯びた青色の馬」の事を指すようです。
「あの丘越えて」では、「馬」としているので、牧場の「馬たち」の事を云っているように思えます。
一方で、「塩原多助」の物語に出てくる「あお」は、愛馬の名として「青」(あお)と呼んでいます。この愛馬との物語が「塩原多助一代記・あおの別れ」の名場面として、明治の修身教科書・歌舞伎・講談・浪曲・落語などで、取り上げられたり幅広く演じられたりしています。別れの時、多助が涙にくれると、愛馬・青もポロポロと涙を流し別れを惜しんだと伝えられています。三波さんの歌では、晴れて故郷に帰り迎えに行くと情感豊かに唄われています。
塩原多助は、身の危険を感じるほどの艱難辛苦のはて、故郷・上州(沼田)を捨てて江戸に向かう際、国ざかいで、愛馬・青と別れることになります。後に、多助は本所に「炭屋」として、大名屋敷と並び称されるほどの大富豪になり、「塩原多助・立身出世伝」として伝わっています。
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